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Fintertechの2024年:黒字化達成と新たなステージへ ~含む「South East Asia Blockchain Week 2024」参加報告~

Fintertechで全社的なストラテジー及びリーガルを担当している新藤です。

職責上、当社の既存事業全般及び新規事業戦略に携わっていますので、あらためて2024年の当社事業概況及び個人的に印象に残ったことを本稿において簡単に振り返りたいと思います。


1.黒字化公表、グロース期へ

2024年は会社設立6年目で初めて単年度黒字化(2024年3月末決算)の公表を行うことが出来ました。
伝統的金融機関である大和証券グループ及びクレディセゾンのジョイントベンチャーである当社は、次世代金融領域における新たなサービスを創出することを目的に事業を開始しました。
純粋なベンチャーと異なり資金繰りの不安等はなかったとはいえ、独立した会社組織である以上、黒字化達成は当初から全社的に念頭に置いてはいたものの、設立後数年は「新たなサービス創出」にフォーカスせざるを得ませんでした。現在に続く既存の4事業が立ち上がり、それら事業が成長、黒字化を具体的な目標と掲げることが可能になったのは2023年度初頭、会社設立から5年経ってからでした。なお黒字化目標を掲げ、それをいかにして達成したかについては、私と同じチームのメンバーの堀が昨年6月に下記記事で詳細に記載していますのでこちらをご覧ください。

2.既存事業のブラッシュアップ、新たなステージへ

既存事業がある程度成長、収益が安定化したとはいえ、我々は当初の目的である「次世代金融領域における新たなサービスを創出」を引き続き意識して業務に取り組んでいます。

個人的には「新たなサービス創出」は必ずしも0→1のサービス創出を意味するものではないと考えていますので、現状に満足せずにサービスブラッシュアップに取り組んでいる各事業担当者を同じ職場の仲間として誇りに思います。

なお、サービスブラッシュアップの具体的事例としては、既存の「デジタルアセットステーク(消費貸借)」において貸借料を円建てで受け取り可能としたことが挙げられます。
こちらの新サービスは、従来のサービス開始後にお客様から寄せられたご要望に応えたものであり、円建てで貸借料を受け取れるのでそのまま生活資金等に利用できる、暗号資産取得時に発生する保有暗号資産の簿価計算が不要になる等のメリットにより、おかげさまで好評を頂いております。

他にも水面下で取り組んでいる新たな試みが数多くあり、今年中には順次発表できるよう、社員一同日々業務に邁進しております。

ここまではストラテジー責任者として事業全般について述べさせて頂きましたが、次章以降は個人的な所感を交えて昨年にあった印象的な事項を述べさせて頂きます。

3.久々の海外出張、今後の海外展開について

2024年にはコロナ禍後初めての海外出張、4月にバンコクで開催されたSouth East Asia Blockchain Week 2024というイベントへ参加する機会に恵まれました。同イベントは、Web3分野の各種トピック、特に東南アジアに関する事項について議論するというものであり、今回が初の開催でしたが、期間中3000人超の参加者を集めて成功に終わり、2回目の開催(今年4月を予定)も決定したようです。

なお同イベントには、クレディセゾンのシンガポール拠点CVCのSaison Capitalもスポンサーとして参加していました。同社は地域的には主に東南アジア・インド、対象領域はWeb3・Eコマースを含むフィンテック分野を中心に投資するベンチャーキャピタルですが、同イベントに参加することにより、あらためて同社の東南アジア地域における存在感を認識することができました。

当社のサービス・事業領域は現時点ではほぼ国内にとどまっていますが、上記のSaison Capitalのアジア地域における存在感及び大和証券グループ本社によるシンガポール拠点Web3企業への出資等、ビジネス環境的には当社のポジション上、海外事業進出にも追い風が吹いていますので、個人的には現在の状況はむしろ今後の伸びしろありとして、肯定的にとらえています。

株式会社大和証券グループ本社による Penguin Securities Holdings Pte. Ltd.への出資実行及び 暗号資産関連ビジネスにおける業務提携契約締結のお知らせ

~South East Asia Blockchain Week(SEABW)2024のセッション内容及び気づき等

①Web3分野における東南アジアの強みと課題

②東南アジア各国の特色

③その他、雑感

  • SEABWは東南アジア諸国を拠点とした各Web3企業の現状・発展段階の概要を把握するのに有意義。

  • イベントタイトル及び内容は東南アジアにフィーチャー、会場もバンコクではあったが、運営企業は韓国系企業といったように同地域外の企業(除くSG)の存在感が大きく、同地域がカスタマー開拓(消費地)の有望地域として見られているように感じた。

  • 割安のStudentパスの効果か、若い世代の参加者が多く感じた。金融関係等の固いセッションは比較的空いている一方、GameFiの説明会・ブースは混雑していた。

ICONSIAMセンター(メイン会場)の外観
ブースの様子、GameFi関係が大人気

4.最後に

上記で述べた通り、当社は昨年度に黒字化、収益面ではある程度の安定化が達成できました。ただ現時点でも比較的少人数で複数の事業を行っているので、これからのグロース期においてはあらゆる分野でさらに人材が必要、そのため常時一緒に働いてくれる仲間を求めております。

本記事を読んで当社ビジネスに興味を持って頂けましたら、是非下記HPを通じてご応募・お話させて頂ければ幸いです。


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