◆概要
2024 年 6 月に公開された Microsoft Windows OS に存在する脆弱性に対するエクスプロイトコードが公開されています。脆弱性が存在する Windows OS への侵入に当該脆弱性が悪用されると、OS の全権限が奪取されてしまいます。セキュリティ更新プログラムの適用により対策してください。
◆分析者コメント
Windows Server 2008 から Windows 11 までの幅広いバージョンの Microsoft Windows OS が当該脆弱性の影響を受けます。エクスプロイトコード開発の容易さから、マルウェアなどに悪用されやすい脆弱性であると考えられるため、セキュリティ更新プログラムの適用により早急に対策しましょう。
◆深刻度(CVSS)
[CVSS v3.1]
7.8
https://nvd.nist.gov/vuln-metrics/cvss/v3-calculator?name=CVE-2024-30090&vector=AV:L/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H&version=3.1&source=Microsoft%20Corporation
◆影響を受けるソフトウェア
Microsoft Windows 11 23H2 およびそれよりも古い Windows OS が脆弱性の影響を受けると報告されています。
◆解説
Microsoft Windows OS にて音声や動画の配信などに用いる Microsoft Kernel Streaming サービスに、SYSTEM 権限の奪取につながる脆弱性が報告されています。
脆弱性は Microsoft Kernel Streming サービスの機能を担う ks.sys に存在します。ks.sys に実装されている KsSynchronousIoControlDevice 関数では 64 ビット OS 上で 32 ビットプロセスから送信されたデータを変換する処理の際にスレッド処理に不備があり、競合状態の意図的な誘発によりオブジェクトデータ型の混同を引き起こし、任意のカーネル空間のアドレスへのデータの書き込みが可能となります。攻撃者は当該脆弱性を悪用して、SYSTEM 権限の奪取が可能となります。
◆対策
2024 年 6 月分の Microsoft 公式セキュリティ更新プログラムを適用してください。
◆関連情報
[1] Microsoft 公式
https://msrc.microsoft.com/update-guide/vulnerability/CVE-2024-30090
[2] National Vulnerability Database (NVD)
https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2024-30090
[3] CVE Mitre
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2024-30090
◆エクスプロイト
以下の Web サイトにて、当該脆弱性を悪用して SYSTEM 権限の奪取を試みるエクスプロイトコードが公開されています。
GitHub - Dor00tkit/CVE-2024-30090
https://github.com/Dor00tkit/CVE-2024-30090
//-- で始まる行は執筆者によるコメントです。
2024 年 6 月に公開された Microsoft Windows OS に存在する脆弱性に対するエクスプロイトコードが公開されています。脆弱性が存在する Windows OS への侵入に当該脆弱性が悪用されると、OS の全権限が奪取されてしまいます。セキュリティ更新プログラムの適用により対策してください。
◆分析者コメント
Windows Server 2008 から Windows 11 までの幅広いバージョンの Microsoft Windows OS が当該脆弱性の影響を受けます。エクスプロイトコード開発の容易さから、マルウェアなどに悪用されやすい脆弱性であると考えられるため、セキュリティ更新プログラムの適用により早急に対策しましょう。
◆深刻度(CVSS)
[CVSS v3.1]
7.8
https://nvd.nist.gov/vuln-metrics/cvss/v3-calculator?name=CVE-2024-30090&vector=AV:L/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H&version=3.1&source=Microsoft%20Corporation
◆影響を受けるソフトウェア
Microsoft Windows 11 23H2 およびそれよりも古い Windows OS が脆弱性の影響を受けると報告されています。
◆解説
Microsoft Windows OS にて音声や動画の配信などに用いる Microsoft Kernel Streaming サービスに、SYSTEM 権限の奪取につながる脆弱性が報告されています。
脆弱性は Microsoft Kernel Streming サービスの機能を担う ks.sys に存在します。ks.sys に実装されている KsSynchronousIoControlDevice 関数では 64 ビット OS 上で 32 ビットプロセスから送信されたデータを変換する処理の際にスレッド処理に不備があり、競合状態の意図的な誘発によりオブジェクトデータ型の混同を引き起こし、任意のカーネル空間のアドレスへのデータの書き込みが可能となります。攻撃者は当該脆弱性を悪用して、SYSTEM 権限の奪取が可能となります。
◆対策
2024 年 6 月分の Microsoft 公式セキュリティ更新プログラムを適用してください。
◆関連情報
[1] Microsoft 公式
https://msrc.microsoft.com/update-guide/vulnerability/CVE-2024-30090
[2] National Vulnerability Database (NVD)
https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2024-30090
[3] CVE Mitre
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2024-30090
◆エクスプロイト
以下の Web サイトにて、当該脆弱性を悪用して SYSTEM 権限の奪取を試みるエクスプロイトコードが公開されています。
GitHub - Dor00tkit/CVE-2024-30090
https://github.com/Dor00tkit/CVE-2024-30090
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