こんな本を年末年始にイタリア旅行に行ってた知人がお土産として買って来てくれました。
イタリア語版のジョジョの奇妙な冒険の第五部です。
(以下、各画像はクリックすると拡大画像ページを開きます。フォト蔵使用。)
そう、コレ、ジャンプJブックスから出ているノベライズ「ゴールデンハート/ゴールデンリング」のイタリア語版です。
これまで訳されてるんですね。恐るべしイタリアでのジョジョ人気(?)。
そして、5部でもGioGioじゃなくてJoJoなんですね。
日本語版には「GIOGIO'S BIZARRE ADVENTURE」って描いて在るんですが*1
イタリア語版では第五部も「Le bizzarre avventure di JOJO」なんですね。
これは知らなかった。変わっているものだとばかり。うーむ。
オリジナルと並べるとこうなります。左が日本語版、右がイタリア語版。
日本語版は右開きですが、イタリア語版は左開き(当然ですか)。
装丁は、黒でマットに仕上げられています。
本文以外から分かったりすること
表紙上部には著者3人の名前があります。
・・・が宮昌太朗の名前を間違えてますね。「Taro Miyasho」ってなんですかそれは。
基本データ比較表
項目 | 日本語版 | イタリア語版 |
---|---|---|
タイトル | ジョジョの奇妙な冒険II | Le bizzarre avventure di JOJO |
副題 | ゴールデンハート/ゴールデンリング | Golden Heart Golden Ring |
初版発行日 | 2001年5月31日 | 2004年10月 *2 |
定価 | 743円(税抜き) | 12ユーロ |
ページ数(奥付・広告も含む本本用紙の枚数) | 226ページ | 192ページ |
版型 | B6変形(新書版) | B6版 |
ISBN | ISBN:8874710216 | ISBN:4087031039 |
作者名 | 荒木飛呂彦 | Hirohiko Araki |
作者名 | 宮昌太朗 | Taro Miyasho |
作者名 | 大塚ギチ | Gichi Otuka |
翻訳者 | - | Laura Anselmino |
カバー折り返し(裏表紙側)の著者紹介では、共著の2人はそのままの訳なのに荒木飛呂彦のところだけ大幅増量。
気合入りまくりです。
HIROHIKO ARAKI e nato nel 1960 a Sendai, nella parovincia di Miyagi.
Ha debuttato net 1980 sulla rivista "Shonen Jump"col fumetto western Poker Armato.
Dopo alcune storie brevi e le miniserie Magical B.T. e Gorgeous Irene , pubblica Baoh con cui conquistail pubblico.
Il grande successo arriva pero nel 1987 con Le bizzarre avventure di JoJo, una grande saga si dipana dal 1800 al 2011,suddivisa in sei parti ben distinte, attraverso i discenbenti della Famiglia Joestar.
Fra i suoi volumi di prestigio le 'strane storie' di Under Execution Under Jailbreak ed Henjin Henkutsu Retsuden, una raccolta di biografile di bizzarri personaggi realmente estiti.
Sta lavorando a un nuovo serial western intitolato Steel Ball Run, parzialmente legato alla saga di JoJo.
ざっと見ても分かると思いますが、2004年時点での最新版のプロフィールになってる上に、細かい補足まで。
タイトルは基本的に直訳またはそのままらしく、「武装ポーカー」は「Poker Armato」、「魔少年B.T.」は「Magical B.T.」、「死刑執行中脱獄進行中」は「Under Execution Under Jailbreak」。
「ジョースター家」は「della Famiglia Joestar」ですか。
登場人物名やスタンド名表記について
人物名はイタリア語表記みたいですが、スタンド名は英語表記(というか、モトネタとなったバンド名や曲名に準じた表記)のようです。
日本語版にあったプロフィールがイタリア語版では割愛されていたため、本文中から拾ってきてますんで少々不完全。
登場人物名 | スタンド名 | 人物名イタリア版表記 | スタンド名イタリア版表記 |
---|---|---|---|
ジョルノ・ジョバァーナ | ゴールド・エクスペリエンス | Giorno Giovanna | Gold Experience |
ブローノ・ブチャラティ | スティッキー・フィンガーズ | Bucciarati*4 | Sticky Fingers |
グイード・ミスタ | セックス・ピストルズ | Guido Mista | Sex Pistols |
ナランチャ・ギルガ | エアロ・スミス | Narancia Ghirga | Aerosmith |
レオーネ・アバッキオ | ムーディー・ブルース | Leone Abbacchio | Moody Blues |
トリッシュ・ウナ | (スタンド未登場) | Trish Una | (-) |
パンナコッタ・フーゴ | パープル・ヘイズ | Fugo Pannacotta | Purple Haze |
コニーリオ | ザ・キュアー | Coniglio | The Cure |
ソリョラ | ジョイ・ディビジョン | Sogliola | Joy Division |
リガトニ | パブリック・イメージ・リミテッド | Rigatoni | Public Image Limited |
ブチャラティはフルネームが一回も書かれてないので名前部分の綴りが不明。
あと、なぜかフーゴだけ姓名が逆転してました。作中では「フーゴ」とだけ呼ばれることが多いから、こっちを名前と判断したのかな。
挿絵について
挿絵は、左右反転こそされていないものの、日本語版とノド側が逆になってしまっている絵とそうでないものが混在。表中で「逆」となっているものがそれ。
日本語版でAにあったのがB側に行ってしまっているため、見辛いと言うか、違和感が。
例:こんな風にノド側が逆になっています。
左が日本語版、右がイタリア語版
また、挿絵全てがこのノベライズでの描き下ろしでは無かったので、分かった範囲で初出を記しておきます。
絵の説明 | 綴じ方向 | 初出 |
---|---|---|
表紙 | - | 描き下ろし |
カラー口絵 | 逆 | 表面は単行本49巻表紙、裏面は単行本51巻48,49ページ見開き(連載時巻頭カラー扉のカラー再録) |
コニーリオと「ザ・キュアー」 | 同 | 描き下ろし |
フーゴとウィノナ | 逆 | 描き下ろし |
河に架かる橋とブチャラティチーム | 同 | 描き下ろし? |
「ムーディー・ブルース」発動 | 逆 | 単行本49巻101ページの流用 |
移動するブチャラティチーム | 同 | 単行本59巻151ページ「プロント! 通話中 その②」の扉絵流用 |
ソリョラのスタンド能力VS「セックス・ピストルズ」 | 逆 | 描き下ろし |
「エアロスミス」発動 | 同 | 単行本51巻67ページ「ナランチャのエアロ・スミス その⑦」の扉絵流用 |
フーゴとソリョラ | 逆 | 描き下ろし |
金網の前に立つブチャラティチーム | 逆 | 単行本57巻109ページ「フライト・コードなし!サルディニアへ向かえ」の扉絵流用 |
リガトニと「パブリック・イメージ・リミテッド」 | 逆 | 描き下ろし |
銃を発射するミスタ | 逆 | 単行本63巻163ページの流用 |
ミスタとジョルノ | 同 | 単行本50巻3ページ(総扉)の流用 |
「ザ・キュアー」、ブチャラティ、「スティッキー・フィンガーズ」 | 同 | 描き下ろし |
ジョルノとフーゴとアバッキオ | 同 | 単行本52巻47ページ「マン・イン・ザ・ミラーとパープルヘイズ その⑥」の扉絵流用 |
ジョルノと「ゴールド・エクスペリエンス」 | 同 | 単行本49巻7ページ「ギャング入門 その⑥」の扉絵流用 |
コニーリオとジョルノ | 同 | 描き下ろし |
翻訳について
結構忠実に翻訳されている・・・ようですよ?
イタリア語が分からないのでなんともかんとも。
とりあえず、挿絵内の「ドドドドド」は「TUM TUM TUM TUM TUM 」になってます。(ドラムロールみたいなイメージか?)
変わったところではピストルズの叫び声(日本語版109ページ)は
「ヨシキタッ!」
「ウリャッ」
「ヤダヨォー!!」
が
−Eccomi!
−Wow!
−Yaaa-hooo!
になってたり。
あ、日本語版204〜205ページの「アリアリアリアリアリアリアリアリ・・・・」の連呼は無くなってるみたいです。
訳し様がなかったんだろうか。
#にしても、「宮」「昌太朗」を「宮昌」「太朗」ってのはひどすぎる間違いのような。日本語版の著者紹介ではちゃんと「MIYA SHOTARO」、奥付では「S.MIYA」ってなってるのに。id:miyashowさんは知ってるんだろうか・・・?