恋の町札幌さんが投稿した群来膳(北海道/小樽)の口コミ詳細

恋札の食歳時記

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移転群来膳小樽、南小樽/寿司

1

  • 夜の点数:5.0

    • ¥6,000~¥7,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 5.0
1回目

2016/04 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥6,000~¥7,999
    / 1人

心が震える寿司…江戸前と創作の仕事に北海道の新鮮さは、ご主人の独壇場

今回の北海道旅行で至福のひと時はこちら小樽にある「群来膳」さん。

小樽での夕食は寿司と決めていたがどちらが良いか探していたところ、北海道特別版のミシュランで2つ星を獲得したこちらに決定、ひと月前ほどに予約を入れておいた。

小樽築港からバスに乗り、市役所通りから歩く。地図を見ながら海方向に歩いていくとマンションの1階にさりげなく佇んでいる。

うっかり通り過ぎてしまいそうな外観だが、中に入ると、明るい店内はモダンと日本情緒が溢れた空間だ。凛と自然に背筋が伸びる感覚がする。

明るい奥様に上着を預け、生ビールを注文。ビールが到着して舌を少し湿らせたところにご主人が登場。

ここからが、四代目猿之助に雰囲気が似たご主人の独り舞台の開幕だった。待ってました、澤瀉屋!!

以下、おまかせ握りとお好みの概要である。

【全般】
固めに炊きあげられたしゃりに、その都度必要なだけ酢を合わせる。しゃりはほのかに暖かいにもかかわらず、酢のツンとしたにおいが鼻を突くことが全くない。握りも硬めだが、歯を入れるとぱらっと解ける。しかも噛むごとに解けるため、徐々にネタとしゃりが混ざり合ってくる。手で掴めないほど柔らかく握った寿司があるがこれは邪道だと確信する。しゃりとネタの混じり合うバランスが噛むたびに訪れる寿司はこちらが初めてだ。

【平目の昆布締め】
昆布で水分を抜き更に旨味を閉じ込めた平目。こんなにうまい昆布締めを食べたことがない。一貫目ですでに期待を超えてしまった。

【和歌山産マグロ中トロづけ】
2週間熟成させたという中トロを漬けにしたもの。まずは顔がほころび、噛みしめるうち陶然となってくる。もっと食べたい、という心の声がしてくる。

【アワビ】
新鮮なアワビに隠し包丁を入れ、コリコリ感を残しながら食べやすくした一品。言うことなし。

【スズキの昆布締め】
高級魚スズキの昆布締め。煮切り醤油との塩梅が抜群。

【シマアジ】
こちらも高級魚、シマアジ。脂のノリの良さを生姜とねぎを合わせたものが戒め、上品に仕上がった絶品。

【ヤリイカ】
数日熟成させたイカに、カボスかすだちかを少し絞り、軽く塩をした一品。イカの甘みが最大限に引き出された絶品。

【北寄貝】
こんなに甘い北寄貝は初めてだ。甘くて甘くて飲み込むのが切ない。

【ほたて】
こちらも甘くて甘いほたて。北海道で食べた何処のほたてよりもうまい。

【サクラマス】
上品な白身魚がほのかにピンク色に染まる一品。こちらもねぎのみじん切りと生姜が合わせてあるが、なんといっても塩梅が素晴らしい。

【マグロ赤身】
こちらも中トロと同じくづけの仕事がなされているが、中トロとは違った力強い味わい。

【ボタンエビ】
既にメロメロになった状況で、生のボタンエビにえびミソのおぼろがのる。気を失いそうになるほどおいしい。

【いくら】
醤油漬けのイクラを軍艦巻きにしたもの。正気に戻してくれる一品。

【塩水うに】
時期的には早いはずだが、地元のうにを塩水で処理した絶品。ミョウバン処理したうにとは比較にならないくらい、クセがなく上品に仕上がった絶品。

【幕間】
おまかせを一通り終え、ご主人は奥に一度引っ込む。私は「握 群来膳」という生原酒の二杯目(一杯一合)を頼み、次は何にしようかと心を躍らせる。 

ご主人に今日の一品を訪ね、「しゃこはいかがですか?」との声に応じる。しゃこは大好物だ。

【子持ちシャコ】
火を通されたシャコは、やや硬く柔らかく甘く、子持ちの味わいを存分に堪能させてくれる。地元小樽でも子持ちシャコは相当高価なはずだが、もうどうでもよい。

【さより】
光物のおススメを聞き、サヨリが握られる。春の魚と言えば鰆が有名だが、北国ではサヨリも旬なのだ。

生ビール1杯、生原酒2合と、あまり飲まなかったが、握りに本当に酔ってしまった。一貫一貫ずつ、熟成、隠し包丁、煮切りや柑橘類と塩など、江戸前とご主人創作の仕事が施された寿司は、ミシュランとか食べログの点数とか、どうでもよくなる高水準だ。

家内と二人でこれでたった14,000円強、信じられないくらい安い。

しかもご主人は、客の食べ進め具合に応じて提供するスピードを変え、また客との会話ににこやかに応じるなど、接客やおいしい寿司を食べさせようという配慮も抜かりない。

こちらは、ミシュラン三つ星基準の「この店に行くために旅行する価値がある店」であると自信を持って言える。

北京から来たご夫妻と英語で話をした。なんと3か月前にもこちらに来たという。中国富裕層にもすでに名の知れた店のようだ。

ご主人の握りをまた食べたい、また話を聞きたい、そのために小樽に行きたいと思わせる店である。

ご主人の作業場は、まさに晴れ舞台にふさわしい空間である。そして千両役者のご主人が腕を振るう。

ようっ、澤瀉屋!!この店に出会えた私は果報者だ。

  • さより

  • 子持ちシャコ

  • 幕間

  • 塩水うに

  • いくら

  • ボタンエビ

  • マグロ赤身づけ

  • サクラマス

  • ほたて

  • ホッキ貝

  • ヤリイカ

  • シマアジ

  • あわび

  • 和歌山産 まぐろ中トロヅケ

  • 平目昆布締め

  • お通し(マグロの角煮)

2016/04/30 更新

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