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昭和懐古的偏愛レビュー~ときどき昭和歌謡
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浮かれ三亀松 (男性・東京都) 認証済
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1回
昼の点数:4.8
2018/12 訪問
清廉で鮮烈、真っ向勝負の和食
年末、気の置けない仲間と奈良・京都へ一泊旅行。帰り際の昼餉にこちらで御馳走食べ納め。1か月ほど前の電話予約にて3名カウンター席が運よく抑えられる。京都御苑から数分。マンション1階に目立たないながらも落ち着いた和風のファサード。引戸を開けると上品で非日常的和の空間。若い衆が荷物と上着を受け取って、如才なくカウンター席へ案内。電話予約の際に予約済の10,800円のコース。とりあえずの生ビールから日本酒はお任せで。「辛口、旨口どうされますか」。飲み物の品書きは用意されていない。白湯、食前酒が供されて、先付からスタート。旬の素材をきちんとした技法と木山氏の高いホスピタリティーとともに。若い衆の一人は黙々と削り節を削っている。客前で出汁を取り、節のひとひらと出汁の猪口盃をお試しに・・・というのは嬉しきパフォーマンス。先付、ごま豆腐に鼈餡を掛けて。滋味深い。椀、取り立てのお出汁にて。焼穴子の香ばしさ白眉。お造り、鮪とシマアジ。出自・熟成具合とも適宜。焼物、鰆の梅酢かけ。梅酢の品のよろしさ。箸休め、手打蕎麦。とろろの塩梅もよろしく玄人はだし。煮物、海老芋にかにの餡。海老芋のほくほくと餡のとろみのバランス良好。揚げ物、白子と蓮根のフライ。白子旨味秀逸。透明なウスターソース、主の美的感覚が際立つ。食事3種。土鍋で炊いた白飯をベースに、じゃこ飯、雲丹と玉子御飯、かき揚げ茶漬け。雲丹と玉子御飯は旨味の塊、白眉。お代わり可とフレキシブルな対応が嬉しい。水菓子、ラ・フランスの一口ジュース。すっきりとした、季節の名残りの味わい。甘味、山椒が隠し味のきんつば。餡子好きにはたまらない逸品。この間、冷蔵酒、ひや酒を交えて7合ほどを3人でするすると頂いてしまう。お仕舞にお抹茶を頂いて、良き御点前。2時間弱の饗宴大団円。清廉で鮮烈な真っ向勝負のすばらしい和会席料理。乏しい飲食体験の中ではあるけれど、過去頂いた和会食において5本の指に入る高い満足度。当方のような一見客でも、きちんと満足させる木山氏の力量は、今後の精進によっては日本有数の料理人として君臨できる可能性を予感させる。この世界では若さはそれだけで大いなるアドバンテージ、頑張って欲しい。5名ほどいらっしゃった若い衆達。当店で働いていることに喜びと矜持があるのだろう、楚々とした応対と愛嬌の感じられるホスピタリティーの高さとのバランスが秀逸。店を出る瞬間まで、寛いだ雰囲気の中にも非日常の凛としたとても心地よい時間を過ごすことが出来た。以上41,500円、一人@約14,000円弱見当のお勘定は、質量鑑みて申し訳なく思うほどのお値打ち感。アルコールの価格設定がとても穏健なところ、「料理店」としての面目。たったひとつの不満は、カウンター隣席のご婦人が1品出るたびにスマートホンによりカシャリカシャリとシャッター音を響かせていたこと。お店側の責任ではないけれど、やや不快、残念。個人的には音を伴う写真撮影は禁止にした方が良いかと思う。予約は2か月前から、来店予約は3カ月前からという設定も、昨今の売れ線店の無駄に期間の長い予約待ちと比較して、良識を感じさせるもの。経済力と暇が赦すならば、季節ごとに木山氏の料理を頂きたい。春が来たら次回はゆっくり夕餉に伺おうと思う。総じてどなたにも、どんなシチュエーションでも、諸手を挙げて推奨できる稀有な佳店。
2019/01/06 更新
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家族・子供と
デート
女子会
合コン
大人数の宴会
接待
一人で入りやすい
知人・友人と
禁煙 分煙を含む
喫煙可
ワインあり
日本酒あり
焼酎あり
オシャレな空間
カップルシート
カウンター席
ソファー席
座敷
年末、気の置けない仲間と奈良・京都へ一泊旅行。帰り際の昼餉にこちらで御馳走食べ納め。1か月ほど前の電話予約にて3名カウンター席が運よく抑えられる。
京都御苑から数分。マンション1階に目立たないながらも落ち着いた和風のファサード。引戸を開けると上品で非日常的和の空間。若い衆が荷物と上着を受け取って、如才なくカウンター席へ案内。
電話予約の際に予約済の10,800円のコース。とりあえずの生ビールから日本酒はお任せで。「辛口、旨口どうされますか」。飲み物の品書きは用意されていない。
白湯、食前酒が供されて、先付からスタート。旬の素材をきちんとした技法と木山氏の高いホスピタリティーとともに。若い衆の一人は黙々と削り節を削っている。客前で出汁を取り、節のひとひらと出汁の猪口盃をお試しに・・・というのは嬉しきパフォーマンス。
先付、ごま豆腐に鼈餡を掛けて。滋味深い。
椀、取り立てのお出汁にて。焼穴子の香ばしさ白眉。
お造り、鮪とシマアジ。出自・熟成具合とも適宜。
焼物、鰆の梅酢かけ。梅酢の品のよろしさ。
箸休め、手打蕎麦。とろろの塩梅もよろしく玄人はだし。
煮物、海老芋にかにの餡。海老芋のほくほくと餡のとろみのバランス良好。
揚げ物、白子と蓮根のフライ。白子旨味秀逸。透明なウスターソース、主の美的感覚が際立つ。
食事3種。土鍋で炊いた白飯をベースに、じゃこ飯、雲丹と玉子御飯、かき揚げ茶漬け。雲丹と玉子御飯は旨味の塊、白眉。お代わり可とフレキシブルな対応が嬉しい。
水菓子、ラ・フランスの一口ジュース。すっきりとした、季節の名残りの味わい。
甘味、山椒が隠し味のきんつば。餡子好きにはたまらない逸品。
この間、冷蔵酒、ひや酒を交えて7合ほどを3人でするすると頂いてしまう。
お仕舞にお抹茶を頂いて、良き御点前。2時間弱の饗宴大団円。清廉で鮮烈な真っ向勝負のすばらしい和会席料理。乏しい飲食体験の中ではあるけれど、過去頂いた和会食において5本の指に入る高い満足度。
当方のような一見客でも、きちんと満足させる木山氏の力量は、今後の精進によっては日本有数の料理人として君臨できる可能性を予感させる。この世界では若さはそれだけで大いなるアドバンテージ、頑張って欲しい。
5名ほどいらっしゃった若い衆達。当店で働いていることに喜びと矜持があるのだろう、楚々とした応対と愛嬌の感じられるホスピタリティーの高さとのバランスが秀逸。店を出る瞬間まで、寛いだ雰囲気の中にも非日常の凛としたとても心地よい時間を過ごすことが出来た。
以上41,500円、一人@約14,000円弱見当のお勘定は、質量鑑みて申し訳なく思うほどのお値打ち感。アルコールの価格設定がとても穏健なところ、「料理店」としての面目。
たったひとつの不満は、カウンター隣席のご婦人が1品出るたびにスマートホンによりカシャリカシャリとシャッター音を響かせていたこと。お店側の責任ではないけれど、やや不快、残念。個人的には音を伴う写真撮影は禁止にした方が良いかと思う。
予約は2か月前から、来店予約は3カ月前からという設定も、昨今の売れ線店の無駄に期間の長い予約待ちと比較して、良識を感じさせるもの。経済力と暇が赦すならば、季節ごとに木山氏の料理を頂きたい。春が来たら次回はゆっくり夕餉に伺おうと思う。
総じてどなたにも、どんなシチュエーションでも、諸手を挙げて推奨できる稀有な佳店。