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町蕎麦屋でも呑みを楽しませるスタイルは江戸前の伝統
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「茶豆」
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ビール
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「穴子一本揚げ」
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濃い目の天つゆに浸すのが定法
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「中納言」
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「もつ煮込み」
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確かに柔らかい
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「辛み大根わさび菜せいろ」一式
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つゆを注ぐ
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蕎麦を手繰る
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蕎麦を啜る
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辛み大根・わさび菜とともに
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蕎麦湯を注ぐ
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蓼喰人
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店舗情報（詳細）
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店舗基本情報
| 店名 |
辰巳庵
|
|---|---|
| ジャンル | そば、うどん |
| お問い合わせ |
03-3970-0011 |
| 予約可否 |
予約不可 |
| 住所 | |
| 交通手段 |
西武池袋線中村橋下車徒歩２分 中村橋駅から100m |
| 営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
| 予算 |
～￥999 |
| 予算（口コミ集計） |
￥1,000～￥1,999
￥1,000～￥1,999
|
| 支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
席・設備
| 席数 |
44席 （テーブル4席×5、座敷4席×4、囲炉裏テーブル8席） |
|---|---|
| 個室 |
無 |
| 貸切 |
不可 |
| 禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
| 駐車場 |
無 |
| 空間・設備 | 座敷あり |
メニュー
| ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり |
|---|
特徴・関連情報
| 利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
|---|---|
| ホームページ | |
| オープン日 |
1955年 |
| 初投稿者 | |
| 最近の編集者 |
|
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午後の用事の帰りに食事をしようと、雨模様のため駅近に何軒かの蕎麦屋の在る中村橋に降り立つ。
最初に目指したのは「富士見庵」だが、事前に確認していなかったので定休日に当たった。
すぐに駅をくぐり北側に向かい、100ｍばかり商店街を進んだところに在るのがこちら。
随分前に一度寄ったことがある。
結構間口の広いきちんとした構えで、店内もテーブル席と小上がり、囲炉裏が設えられたボックス席など、合わせて40人ほどは入れる大型店。
17時半ごろで、3組の先客が居る状況。
4人掛けのテーブルの一つを選ぶ。
まずはビールだが中瓶はSDのため、小瓶の「ヱビス」をもらう。
肴はどうしようかと思っていたら、女将さんから壁に掲示された＇夏の名残＇を勧められ、その中から「茶豆」をもらう。
しばしの後に茹で立てが大きめの小鉢で登場。
小粒だが甘みが感じられ、プリッとした食感が楽しい。
もう一品は「穴子一本揚げ」。
皿にはやや厚めの衣でカリッと仕上げる蕎麦屋の手法で揚げられた、小ぶりの一尾が横たわっている。
素材は最上級ではないが、おろし入りの濃い目の天つゆに浸せば旨味が引き出されて中々美味しい。
酒は奈良生駒の「嬉長」を出している酒蔵の「中納言」という銘柄がおすすめとのことで、これを常温でもらう。
バランスの取れた味わいは食中酒として相応しく、町場の蕎麦屋ではこういった普通酒で十分に思う。
居酒屋仕様の徳利で出されたが、女将さんの＇1合は入っていませんよ＇の言葉は正直で良い。
もう少し飲みたくなり「もつ煮込み」を追加。
深めの小鉢で出されたが、やや甘めのこってりした白みそ仕立てで、たっぷりの豚モツの他に大根や人参も一緒に煮込まれ、上にはたっぷりの葱が散らされている。
どの段階から店で調理されているかは定かでないが、もつは柔らかく最初は多少匂いが気になったが、卓上の七色を振り入れれば問題なかった。
同じ銘柄をもう一本追加して合わせるが、中々充実した蕎麦前となった。
蕎麦はこちらも季節ものから「辛み大根わさび菜せいろ」を選択。
一式が大きな角盆で登場。
蒸篭に盛られた蕎麦は、やや太めだが色白でシャキッとした歯触りと滑らかなのど越しは、東京人には馴染み深いタイプ。
徳利で出されるつゆを少量味わってみるが、少し甘めだが出汁と返しのバランスは取れている。
辛味おろしとわさび菜の塩漬けがたっぷりと添えられており、別々に楽しめるように空の蕎麦猪口が2個用意されているのは親切。
それぞれの薬味を蕎麦に乗せてつゆに浸して味わうが、ピリッとした辛みが好ましい。
つゆの甘さもそれほど気にならず、多めの盛りもスルスルと完食。
湯桶もタイミングよく出され、中身は白濁しているが妙な粘度のない自然体が好ましい。
たっぷりと注げば、〆の満足感が得られた。
中々楽しい蕎麦屋酒が楽しめた。
お勘定は4千円ちょっとで、内容からすればリーズナブル。
女将さんのサバサバとした接客ぶりも好印象で、気持ちの良いひと時を過ごせた。
町場の蕎麦屋であっても、気の利いた肴とこだわりの酒を用意して一杯やれる体制を整えるのは、都内では当たり前のこと。
蕎麦屋は呑み処という認識が無い人も居るようだが、これは江戸前の食文化の一端であり、その伝統が息づいているのは喜ばしい限りである。