◇大相撲初場所4日目(2025年1月15日 両国国技館)

 綱獲りを狙う大関・琴桜(27=佐渡ケ嶽部屋)が西前頭筆頭・霧島(28=音羽山部屋)に敗れて3連敗を喫した。

 横綱昇進が絶望的となった。立ち合いで右を差し、左前まわしを許す苦しい体勢。胸を合わせて起こそうとしたが、相手に先に攻められ寄り切られた。支度部屋では唇をかみ、悔しさをにじませた。報道陣の問いかけには「切り替えます」、「切り替えていくだけです」と答えただけ。15日制が定着した1949年夏場所以降に誕生した33人の横綱のうち、4日目までに3敗して昇進したのは一人もいない。

 昨年の初場所で13勝を挙げ大関昇進。九州場所では14勝を挙げ初優勝を果たした。八角理事長(元横綱・北勝海)は「相撲がおとなしい。切れてないと思うが、立て直すには気持ちしかない」と話し、先場所のような前に出る力強い相撲の復活を期待した。

 13日の「親方トークイベント」では、父で師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)が琴桜について「先場所と同じような形で相撲を取ってくれればいいかなと思う。気負っても、しょうがないし、本人も“なるようにしかならない”と言っていた。ケガしないで相撲を取ってくれればいいかな」と語っていた。残り11日、自分を信じて土俵に立つしかない。