火による道具の処理、定説より4万5000年早い可能性
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【8月16日 AFP】人類が火を利用して石器や武器を熱処理するようになったのは、これまで約2万5000年前の欧州が最初と考えられてきたが、約7万2000年以上前のアフリカ南端が最初である可能性を示す研究が、13日の米科学誌サイエンス(Science)に発表された。
「わたしたちの発見は、少なくとも7万2000年前、最も古くて16万4000年前には、南アフリカ沿岸の初期の現生人類が、慎重に制御された炉を使って、熱処理という複雑な処理を行っていたことを示す。彼らは繊細で洗練された技術で火を扱っていた」と、論文の主執筆者である南ア・ケープタウン大学(University of Cape Town)の博士号候補生カイル・ブラウン(Kyle Brown)氏は語る。
同研究の結論の基礎となっているのは、シルクリートという石器に使われているある種の石だ。シルクリートはさまざまな度合いの光沢をもつものが見つかっており、これが熱処理されたことを示しているという。
共同執筆者のカーティス・マリアン(Curtis Marean)氏は「火気制御技術はひらめきの瞬間に生まれた。誰かが石を加熱すると薄片状に割れることを発見し、その知識が受け継がれた。そして、人類に特有の方法で、熱処理や冷却、はく離術などを洗練し、その技術は徐々に複雑さを増した」と説明する。こうした石器が発見されたのは、南アフリカのピナクル・ポイント(Pinnacle Point)周辺だ。
マリアン氏は、アフリカのこの地域に住んでいた人類は少なくとも5万年前に北方へ移動を開始し、「氷河期のさらに寒冷な欧州やアジアへ広がり、そこでネアンデルタール人と遭遇した」と考えているが、道具づくりに火を使用したと仮定すれば、アフリカからユーラシア大陸への移住の速さも説明可能だという。(c)AFP
「わたしたちの発見は、少なくとも7万2000年前、最も古くて16万4000年前には、南アフリカ沿岸の初期の現生人類が、慎重に制御された炉を使って、熱処理という複雑な処理を行っていたことを示す。彼らは繊細で洗練された技術で火を扱っていた」と、論文の主執筆者である南ア・ケープタウン大学(University of Cape Town)の博士号候補生カイル・ブラウン(Kyle Brown)氏は語る。
同研究の結論の基礎となっているのは、シルクリートという石器に使われているある種の石だ。シルクリートはさまざまな度合いの光沢をもつものが見つかっており、これが熱処理されたことを示しているという。
共同執筆者のカーティス・マリアン(Curtis Marean)氏は「火気制御技術はひらめきの瞬間に生まれた。誰かが石を加熱すると薄片状に割れることを発見し、その知識が受け継がれた。そして、人類に特有の方法で、熱処理や冷却、はく離術などを洗練し、その技術は徐々に複雑さを増した」と説明する。こうした石器が発見されたのは、南アフリカのピナクル・ポイント(Pinnacle Point)周辺だ。
マリアン氏は、アフリカのこの地域に住んでいた人類は少なくとも5万年前に北方へ移動を開始し、「氷河期のさらに寒冷な欧州やアジアへ広がり、そこでネアンデルタール人と遭遇した」と考えているが、道具づくりに火を使用したと仮定すれば、アフリカからユーラシア大陸への移住の速さも説明可能だという。(c)AFP