旧統一教会から「選挙の応援受けた」 富山の知事と市長、記者会見で

伊藤稔 大谷秀幸
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 富山県の新田八朗知事は20日の定例記者会見で、宗教法人「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」と政治家との関わりをめぐる質問に「私自身も一昨年の知事選で応援を受けたことは事実。集会に招かれ、そこで話をした」と明らかにした。富山市藤井裕久市長も21日の定例記者会見で、昨年4月の市長選に際して「集会に招かれてスピーチした記憶がある」と述べた。

 新田知事は「支援の輪が広がり、多くの団体から応援をいただくようになった。(同連合の)団体からも集会に声をかけていただいたので思いのたけを話させてもらった。それ以上でもそれ以下でもない」と話した。

 団体から寄付を受けたこともなく、選挙後は関わりはないという。応援を受けたことについて「話す場をつくっていただき、ありがたかった。現在、様々な報道は承知をしているが、事実関係を確認できていないのでこれ以上のコメントは差し控えたい」と述べた。

 一方、藤井市長は、昨年のスピーチについて、「純粋に選挙の応援をしていただいているということで、家庭の平和だとか地域のつながりの大切さなどを発言した」と話した。

 また、当選後の5月にも同連合に関連した集会に出席し、平和大使の任命状を受けていたと明らかにした。藤井市長は「世界平和の集会だったので違和感はなかった」と話した。集会への出席は公務ではないとしている。

 一方、公務としては、昨年と今年に1回ずつ、「市長の出前トーク」で同連合の関連団体の集まりに出向いて話をしたという。「他の団体からも依頼があれば出向いている」と説明した。

 藤井市長はこうした団体との関係について、「一回しっかり立ち止まって、自分なりに考えてみたい。安倍晋三元首相の事件で政治と宗教とのつながりにもスポットが当たっているので、しっかり考えていきたい」と話した。

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