最年少市長の人事案、市議会が異例の否決 重視する教育改革つまずく

真常法彦
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 兵庫県芦屋市議会で1日、高島崚輔市長が提案した教育委員の人事案が、反対多数で否決された。教育委員の人事案が否決されるのは極めて珍しい。高島氏が「1丁目1番地」と重視する教育改革が、それを進める要職選びからつまずいた形だ。

 人事案はこの日の本会議に提出。5日で任期満了となる上月敏子委員の後任に、今年6月までさいたま市の教育長を務めた細田真由美氏をあてる内容だったが、採決の結果は賛成7人、反対10人、棄権3人だった。

 議員からは「芦屋とのゆかりが薄い」「埼玉に住む人が芦屋に頻繁に来るのは難しく、教育委員制度を軽視している」などの反対意見があった。

 高島市長によると、細田氏はすでに芦屋市を訪れ、市が8月に策定した教育大綱などについて、市長と議論を重ねてきたという。

 高島市長は議会後にコメントを出し、「最高の教育委員を提案したが、結果的に議会の理解を得られず、芦屋の子どもたちに申し訳ない思いでいっぱいです」と無念さをにじませた。その上で、「今後も芦屋市のために日本中から最高の人材をお招きしたい思いは変わらない。引き続きご理解いただけるよう対話を尽くしていきたい」とした。

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この記事を書いた人
真常法彦
阪神支局
専門・関心分野
事件、事故、調査報道、人権問題