「野党に譲り過ぎだ」自民内で不満 石破政権、補正予算案通過も課題

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小手川太朗
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 2024年度補正予算案が12日、衆院本会議で自民党公明党国民民主党日本維新の会を加えた4党などの賛成多数で可決され、衆院を通過した。少数与党国会のもと、当初は野党側の激しい抵抗で難航も予想されたが、大きな混乱は回避された。背景には何があったのか。

 12日午後の衆院予算委員会。補正予算案の賛成多数による可決を立憲民主党安住淳委員長が宣言すると、石破茂首相は小さくうなずいてから立ち上がって一礼し、その後、満面の笑みを見せた。

 石破政権が少数与党に転落して初の本格論戦となった今国会。総合経済対策の裏付けとなる補正予算案の衆院通過は当初、圧倒的に議席数を増やした野党側の抵抗で難航も予想された。ところが、ふたを開ければ自民、公明両党の与党に加え、野党の日本維新の会、国民民主党が賛成に回り、大きな混乱もなく補正予算案は衆院通過した。

政権、野党側に度重なる譲歩

 カギとなったのが、政権側の…

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    菅野志桜里
    (弁護士・国際人道プラットフォーム代表)
    2024年12月13日12時9分 投稿
    【視点】

    永田町政治が変わり始めたプロセスを永田町政局の視点で内側から見た記事。躍動感ある国会を「嘆き」と「ぼやき」で描くニーズもあるのでしょうが、若干古さを感じるし、もっと外側の視点も欲しいです。 野党が切磋琢磨し、公明も変化球を投げ始め、自民が全

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    鈴木一人
    (東京大学大学院教授・地経学研究所長)
    2024年12月16日13時46分 投稿
    【解説】

    石破政権に対する自民党の不満は、これからもどんどん高まっていくだろう。しかし、少数与党である以上、国民民主党ないし他の野党の言うことを丸呑みするしか選択肢はない。それで党内が荒れたとしても、得するのは野党だけ。自民党議員はその辺の自覚がなく

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