マンガ大賞 『ランド』/山下和美(講談社)
『ランド』(c)山下和美/講談社 |
受賞コメント 今回の手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞のお知らせを聞いて、驚いて椅子から転げ落ちそうになりました。 |
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受賞記念イラスト(c)山下和美/講談社
『ランド』(c)山下和美/講談社
◆やました・かずみ◆ 1980年「週刊マーガレット」でデビュー。主に少女マンガ誌を中心に活躍していたが、『天才 柳沢教授の生活』で「モーニング」に不定期連載を開始。以降、『不思議な少年』『ランド』など話題作を発表し、幅広い人気を得る。
新生賞 原作:山田鐘人 作画:アベツカサ
『葬送のフリーレン』(小学館)でファンタジー世界の冒険を独自の視点から描いたことに対して
『葬送のフリーレン』(c)原作:山田鐘人 |
受賞コメント山田鐘人さん アベツカサさん |
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受賞記念イラスト(c)山田鐘人・アベツカサ/小学館
受賞記念イラスト(c)山田鐘人・アベツカサ/小学館
◆やまだ・かねひと◆ 2009年、週刊少年サンデー(小学館)のまんがカレッジ入選。主な作品に『名無しは一体誰でしょう?』(作画・岡﨑河亮)、『ぼっち博士とロボット少女の絶望的ユートピア』がある。20年『葬送のフリーレン』(「週刊少年サンデー」)にて原作担当として連載開始。
◆あべ・つかさ◆ 1995年茨城県生まれ。2017年「週刊少年サンデーS増刊」(小学館)にて『カノン』でデビュー。20年『葬送のフリーレン』にて作画担当として連載開始。
短編賞 野原広子
『消えたママ友』(KADOKAWA)と『妻が口をきいてくれません』(集英社)に対して
『消えたママ友』(c)野原広子 (KADOKAWA) |
受賞コメント 幼かった頃から手塚先生の作品を何度も読み返しワクワクしていました。鉄腕アトムもその一つでした。 |
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受賞記念イラスト(c)野原広子 (KADOKAWA)
左=『消えたママ友』(c)野原広子 (KADOKAWA)
中、右=『妻が口をきいてくれません』(c)野原広子/集英社
◆のはら・ひろこ◆ 第20回コミックエッセイプチ大賞を受賞し、『娘が学校に行きません』でデビュー。著書に『離婚してもいいですか?』シリーズ、『ママ友がこわい』『ママ、今日からパートに出ます!』(KADOKAWA)、『妻が口をきいてくれません』(集英社)など。現在「レタスクラブ」(KADOKAWA)で『赤い隣人』を連載中。
特別賞 吾峠呼世晴/『鬼滅の刃』(集英社)
幅広いファンを獲得し社会現象を巻き起こした作品の力に対して
『鬼滅の刃』(c)吾峠呼世晴/集英社 |
受賞コメント この度は手塚治虫文化賞特別賞に選んで頂きまして、誠にありがとうございます。 |
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受賞記念イラスト(c)吾峠呼世晴/集英社
『鬼滅の刃』(c)吾峠呼世晴/集英社
◆ごとうげ・こよはる◆ 2013年、「週刊少年ジャンプ」の月例賞「第70回 JUMPトレジャー新人漫画賞」にて読み切り作『過狩り狩り』で佳作を受賞。その後『文殊史郎兄弟』『肋骨さん』『蠅庭のジグザグ』といった読み切り作品を発表後、16年11号より『鬼滅の刃』の連載を開始。20年24号にて完結。
◆選考委員(敬称略・50音順)
秋本治(漫画家)
桜庭一樹(小説家)
里中満智子(マンガ家)
高橋みなみ(タレント) =新任
中条省平(学習院大学フランス語圏文化学科教授)
トミヤマユキコ(ライター・東北芸術工科大学芸術学部講師)=新任
南信長(マンガ解説者)
矢部太郎(芸人 ・漫画家)=新任
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角田克(朝日新聞社常務執行役員編集担当)
古知朋子(朝日新聞東京本社文化くらし報道部長)
◆選考経過
第25回は2020年に刊行・発表されたマンガ作品を選考の対象にしています。読者、書店員、マンガ関係者ら327人による「関係者推薦」の結果も参考に、8人の社外選考委員がポイント投票を行いました。選考委員の持ち点は各15点で、最高点を5点とし配分します(ただし5点満点は1作品のみ)。
この1次選考で上位となった作品の中から9作品がマンガ大賞の最終選考にノミネートされました(うち『鬼滅の刃』は関係者推薦も1位)。ノミネート作品は最終選考委員会で審議され、その結果、マンガ大賞に山下和美氏の『ランド』が選ばれました。
また、選考委員それぞれが推薦する作者・作品について審議した結果、新生賞に山田鐘人氏、アベツカサ氏(『葬送のフリーレン』でファンタジー世界の冒険を独自の視点から描いたことに対して)、短編賞に野原広子氏(『消えたママ友』と『妻が口をきいてくれません』に対して)、特別賞に吾峠呼世晴氏『鬼滅の刃』(幅広いファンを獲得し社会現象を巻き起こした作品の力に対して)が選ばれました。
◇予想投票
第25回のマンガ大賞にノミネートされた9作品のうち、どの候補作が受賞するかを予想するアンケートを2020年2月26日~3月31日に実施し、343名が投票に参加しました。
その結果、票数が多い順に『鬼滅の刃』(190票)、『約束のネバーランド』(36票)、『呪術廻戦』と『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』(各25票)、『葬送のフリーレン』(22票)、『青野くんに触りたいから死にたい』(16票)、『ランド』(14票)、『かしこくて勇気ある子ども』(10票)、『薔薇はシュラバで生まれる【70年代少女漫画アシスタント奮闘記】』(5票)となりました。