100年前の1923(大正12)年9月2日正午ごろ、1人の中学生とその両親が総武線の平井駅から下り列車で千葉県の市川に向かおうとしていた。空には黒い大きな輪が不気味に浮かんだかと思うと消え、駅は家を失った人々で埋め尽くされていた。
中学生の名は清水幾太郎。前日の正午前、清水は東京市本所区柳島横川…
100年前の1923(大正12)年9月2日正午ごろ、1人の中学生とその両親が総武線の平井駅から下り列車で千葉県の市川に向かおうとしていた。空には黒い大きな輪が不気味に浮かんだかと思うと消え、駅は家を失った人々で埋め尽くされていた。
中学生の名は清水幾太郎。前日の正午前、清水は東京市本所区柳島横川…