サウジ国王、参謀総長含む軍司令官らを解任
サウジアラビアのサルマン国王は26日深夜、参謀総長を含む軍の最高幹部らを解任する勅令を相次いで出した。国営サウジ通信(SPA)が伝えた。
陸軍および空軍のトップも入れ替えられたという。解任の理由は明らかになっていない。
4年目に入ろうとしている隣国イエメンの内戦で、サウジアラビアは政権側を支持する連合を率い、反政府勢力と戦っている。
最近相次ぐ同国の体制を大きく変更する政策は、サウジ国防相も兼務するムハンマド・ビン・サルマン皇太子が主導しているとみられている。
サルマン皇太子が汚職や権力乱用の摘発を進めるなか、昨年11月には、王子や閣僚、財界の大物数十人が首都リヤドの高級ホテル、リッツカールトンに軟禁された。
誰が解任され、誰が新たに任命されたのか
サウジ通信によると、アブドゥル・ラフマン・ビン・サレハ・ブニアン参謀総長などが「解任された」という。一方で、さまざまな軍幹部が後任に指名されている。
同時に複数の政治任命も発表された。労働・社会発展省の副大臣に女性のタマダル・ビント・ユセフ・アルラマハ氏が任命されるという、異例な人事もあった。
トゥルキ・ビン・タラル王子はサウジ南西のアシール州副知事に任命された。汚職摘発で2カ月間軟禁されていた、富豪で投資家のアルワリード・ビン・タラル王子は同王子の兄弟。