掲載日:2013年07月26日 バイク用品インプレッション
撮影・文/野岸 泰之
もはや我々のバイクライフに欠かせない存在となったといえるデジタルグッズのなかで、ライダー同士のコミュニケーション手段として便利なのがBluetoothインカムだ。手頃な価格帯のものからハイスペックをうたうものまで、多くの製品が個性を競っているが、今回紹介するスカラライダーG9は、とりわけ多機能で高性能なタイプだ。
インカムとしての通信距離は、最大で約1.6kmを誇る。これは見通し距離のため、都市部ではもう少し短くなるが、実用上は十分すぎるレベル。従来なら途切れがちだったシチュエーションでも快適な通話が可能だ。さらに、4人が同時に通話できる機能も備えている。これらは前モデルのG4で好評だった機能をそのまま踏襲するものだ。
G9となって新たに導入されたのが『ONE+8』という機能。これは事前にバディネームを登録した最大8人の相手と1対1の個別通話ができるもので、話したい相手のバディネームを呼ぶだけで通話が開始できる。同時通話とはまた違った使い道が広がることだろう。さらに、インカム同士のペアリングも、ボタンを押してG9同士をカチンと合わせるだけで完了する『フラッシュペアリング』機能を搭載。何かと面倒だったペアリング作業も一瞬で終わってしまい、便利さを通り越して拍子抜けしてしまうほど。
さらに使い勝手の向上をもたらしてくれるのが、充実のボイスコントロール機能だ。先にも述べたように個別通話の際にはバディネームを呼ぶだけ。4人までの同時インカム通話を始めるときは「コールインターコム」と呼びかけるだけでつながる。また、内蔵のFMラジオも「ラジオオン」「ラジオオフ」でスイッチの入切が可能なほか、接続した音楽プレーヤーも「ミュージックオン」でスイッチが入り、「次の曲」「前の曲」など曲送りも音声で操作できるなど、かなりの操作が声によって可能となっている。運転に集中できるという意味でも、かなり重宝する機能といえそうだ。
このほかにも、IP67保護等級をクリアした完全防水や、USBからの本体充電に対応するなど、多くの便利機能が盛り込まれている。ライダーのニーズに的確に対応した、非常に完成度の高いインカムといえるだろう。
新たに採用されたフラッシュペアリング機能により、G9の本体同士をカチンと合わせるだけでペアリングが完了。わずらわしい作業が一切なくなって、再ペアリングなども容易になった。
IP67保護等級をクリア。これはほこりが内部に入らない耐塵形、そして一定時間、一定の水圧に水没しても内部に浸水することがない防浸形で、完全防水といえるもの。突然の雨でも安心だ。
ベースプレートには小型で高性能なスピーカー&ブームマイクがセットされ、ここに本体をカチっとはめて使用する。ほかに、フルフェイスヘルメットで使うのに便利なケーブルマイクも付属。
本体をヘルメットに装着するベースプレートはクリップ留め。ネジを締め込むことでガッチリと固定できる。他に両面テープによる張りつけ形のベースも付属しているので、好みで選べる。
インカムでの通話距離が最大1.6kmにもなるG9。この飛距離を実現しているのが、折り畳み収納式のアンテナだ。ヘルメットに本体を装着したら、忘れずに伸ばして快適な通話を楽しもう。
携帯電話の通話ボタンや音量調節はもちろん、FMラジオ、ミュージックプレーヤーなど、それぞれ独立した操作ボタンが用意されているため、押し間違いが少ない。押したときに確実なクリック感があり、わかりやすいのも特徴。
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