長期債は年後半に復活へ、マクロ経済環境軟化で-ハートネット氏
Farah Elbahrawy-
「債券以外なら何でもあり」のトレード、年後半に逆転の可能性
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30年物米国債は景気減速に対する最良のヘッジ-BofA
米国のマクロ経済環境の軟化に伴い、2024年後半には長期債が復活すると、バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストが予想した。
マイケル・ハートネット氏率いるチームは、市場のポジショニング、金融政策の次の動き、景気減速の兆候による企業収益へのリスクなどから、年後半には「債券以外なら何でもあり」のトレードが逆転する可能性があるとリポートで予想した。
ハートネット氏は、投資家は現金、投資適格債、株式を非常にロングにしており、名目成長率の低下に対する最良のヘッジと同氏がみている30年物米国債には「誰も」強気のポジションをとっていないと指摘した。
金融政策面の見通しは緩和である一方、政府支出は今後1年で引き締まる可能性が高く、債券にとってはプラスの環境だという。

ハートネット氏は昨年10月、今年前半に債券が「大きく上昇」するとの見方を示したが、金利上昇にもかかわらずマクロ経済が堅調に推移したため、債券は売られ株式は上昇した。
インフレと労働市場が冷却し米連邦準備制度理事会(FRB)が24年に金利を引き下げられるとの期待が再燃したため、米国株はここ数週間に上げ幅を拡大した。米国債も値上がりし、30年物利回りは4月後半に付けた今年の最高から30ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下している。
BofAがEPFRグローバルのデータを引用したところによると、15日までの1週間には世界の株式ファンドに119億ドル(約1兆8500億円)が流入。債券ファンドへの資金流入は21週目で117億ドルだった。
原題:BofA’s Hartnett Sees a Second-Half Comeback Looming for Bonds(抜粋)
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