豊洲市場は、本当に安全なのか?
そんなさなかの10月25日、豊洲市場の安全性などを検証するために小池百合子知事が設置した「市場問題プロジェクトチーム」の第2回会合が開かれた。
これまで、重機や水の重さに床が耐えられないのではないか、本来なかったはずの地下空間があるために耐震性が下がっているのではないか、などの指摘が報道されてきた。
日建設計は、守秘義務を理由に、報道や懸念の声に反論してこなかった。今回、小島座長によって冒頭で「守秘義務の解除」が宣言され、設計した当事者の証言が公になった。
日建設計側の説明の結論は、極めてシンプルだ。提出した資料には、こう記されていた。
会合で日建設計は、3つの疑問点に関して、安全性をこのように説明した。
その後の議論では、委員から「地盤が軟弱で液状化の危険があるのでは」「荷重の想定はどうやってしたのか」などの質問が出た。
建築構造の専門家である委員は、日建設計の主張に対し、「設計の責任を負うという立場で安全性を宣言されている。私も同意します」と語り、ほかの委員からも異論は出ず、プロジェクトチーム内での総意が確認された。
小島座長は会合後、取材陣にこう語った。
「どの計算方法をするかによって大きく結果が変わってきて、建物の安全性に影響があることになるのなら、考え直さないといけない。まずは専門家のなかでその点を議論をし、報告していただきたい」
この点の結論は、次回以降に持ち越すという。ただ、BuzzFeed Newsの質問に対し、このような認識も示した。
「法令に則った安全性が確保されている点に関しては、コンセンサスが取れている」
報道で懸念されてきた建物自体について、プロジェクトチームがまず出した結論は「法的には安全」だった。建築が危険だと指摘を繰り返していたメディアや識者は、この結果にどう反応するのだろう。
地下水の汚染物質の問題など、議論はこれからも続く。