大衆化支え幕、輝き今に 浅子代々、「日本一」大作も 行徳神輿(市川) 【昭和100年 時超え令和へ 千葉の物語】(3)

旧浅子神輿店の店舗兼母屋。昭和期、「神輿作りのまち」行徳の中心的役割を担った=市川市
旧浅子神輿店の店舗兼母屋。昭和期、「神輿作りのまち」行徳の中心的役割を担った=市川市
浅子周慶製作の神輿と峰崎進さん
浅子周慶製作の神輿と峰崎進さん

 江戸三大祭りの一つが開かれる東京・深川の富岡八幡宮。その参道の神輿(みこし)庫に「日本一の神輿」と呼ばれる巨大神輿が展示されている。高さ約4メートル40センチ、重さ約4・5トン。鳳凰(ほうおう)の胸と目にダイヤが、鶏冠には2010個のルビーがはめ込まれた黄金の神輿だ。

 「十六代 浅子周慶」の製作と表示される。1991年に市川市行徳地区の浅子神輿店で作られた。

 昭和期、行徳は「神輿作りのまち」だった。今は存在しない同店だが、店舗兼母屋が国の有形文化財として歴史を伝える。

 29(昭和4)年の建築。木造2階建て。板床の作業場と神棚、和室があり古い棚が ・・・

【残り 3254文字】



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