ただおもしろいだけじゃない。
辻村深月という小説家は、
自らにとって
切実なテーマと常に対峙し続けている。
僕が彼女の書く
物語を信じている
大きな理由だ。
8月12日から8月31日までの期間中、Twitterでハッシュタグ「#あおにげ」を付けて感想をつぶやいてくださった方の中から3名様に、辻村深月先生のサイン入り『青空と逃げる』文庫をプレゼントいたします。
皆様のご応募を心よりお待ちしております!
思春期の感性を的確に捉える描写力は圧巻!
縁もゆかりもない人を信じる気持ちが湧いてくる。
つらい思いをしても、上を向けば悪いことばかりじゃないのかもしれない。
逃避行と聞くと自分とは遠い物語のようだが、巨大な不安に呑み込まれ本来向き合うべき一点を見失う経験は、名もなき不安だらけの現代を生きる私たちにも心当たりがある。著者の持ち味である丁寧な筆致はその解像度をどんどん高めており、世の中に起きるあらゆる事象を他人事とさせてくれない。
最後に見える空の色、その景色を見るために書かれたような物語。
ぐいぐい引き込まれて読みました。
大変な時は、逃げてもいい。
人を頼っていい。
そして、いつでもやり直せる。
優しくて強い著者のメッセージが胸に響きました。
家族小説にミステリー要素も加わって一気読みでした。
辻村文学の頂点におくべき作品でしょう。