PR戦略のプロ・下矢一良さん、ジャニーズ会見「悪い意味で開き直って守りを固めた」と分析。井ノ原副社長への拍手は「不思議」
2023年10月2日 19時53分
テレビ東京で経済番組「ガイアの夜明け」などのディレクターを務め、独立後はPR会社代表を務めるPR戦略コンサルタントの下矢一良さんが2日、自身のX(旧ツイッター)を更新。この日行われたジャニーズ事務所の記者会見について「前(9月7日)の会見の反省から悪い意味で開き直って、守りを固めてきたように見える」などと厳しく分析した。
「守りとして、まず司会は場慣れした元NHKアナウンサーの松本和也氏を起用。回答能力に若干不安のある東山社長に代わって弁護士が応える場面も増やした。そして東山社長よりもさらに対応力の弱いジュリー藤島氏を欠席させる。会見時間を2時間、質問数をひとり1問にも制限するなど、ガードを固めていた。さらに回答内容自体も前回の謝罪一辺倒と違い、反論する場面もあった」と内容について評価。
続けて「ただ今回の開き直りが功を奏するかというと、逆になる気がしている。確かにジャニーズ事務所としては、別会社化・社名変更・廃業、ガバナンス体制の強化、ジュリー藤島氏の引退と追求される『事実』は潰している。だが、追及を生み出す『感情』は今回の会見で潰しきれていないのではないか。中途半端に開き直った会見としたことで、区切りをつけられず、メディアでもSNSでも、このままダラダラと糾弾されつづけることになる気がしている」と指摘。
「この先の批判材料は『反省の色が薄い』とか『本当に再発防止できるのか』といった『けしからん罪』が多くなるのではないか。『けしからん罪』という感情ベースの批判を封じるためには、どうすべきだったのか。どうせ最後の会見なのだから、ジュリー氏も逃げずに出て、率直に、そして時間も質問数も無制限でトコトンやって、追及感情をここで断ち切るべきだったと思うのだが」と総括した。
さらに、続く投稿では「不思議だったのは井ノ原氏が『ルールを守っていく大人たちの姿をこの会見では見せていきたいと思ってますので…』と訴えたとき、大きな拍手が起きたところ。というのも、報道系の記者は普通、主催者の発言に拍手などしないからだ。ジャニーズの社員がサクラでいるとも思えないし」と今回の会見特有の雰囲気をかぎ取った。
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