真珠湾攻撃の生存者で最高齢、ウォーレン・アプトン氏が死去 105歳
(CNN) 旧日本軍による1941年の真珠湾攻撃を経験した米軍の生存者で最高齢だったウォーレン・アプトン氏が25日に死去した。105歳だった。
遺族と真珠湾生存者の家族団体が発表した。同団体のカリフォルニア州責任者はCNNとのインタビューで「とても謙虚で温和な人。時事問題にも詳しかった」と振り返った。
本人は「真珠湾攻撃の生存者が英雄扱いされることも多いが、真の英雄は生還できなかった人々だ」と話していたという。
同責任者によると、アプトン氏は肺炎で数日間不調が続いた後、25日早朝にカリフォルニア州の病院で息を引き取った。
同氏の娘と息子が臨終に立ち会った。
真珠湾攻撃の生存者はあと15人になった。
アプトン氏は海軍通信兵として、真珠湾で撃沈された米戦艦のひとつ、ユタに乗船していた。ユタで最後の生存者でもあった。
2018年、99歳の誕生日に話していたところによると、当時22歳だった同氏が船上でひげをそっている時に、最初の魚雷が命中した。
数秒後に2発目が投下され、船体は転覆した。乗組員ら58人が死亡し、アプトン氏を含む461人は岸まで泳いで生き延びた。
同氏はその後も通信兵を務め、朝鮮戦争にも従軍。戦後はカリフォルニア州に戻り、真珠軍生存者の支部役員として活動した。
海軍の看護士だった女性と結婚し、5人の子どもと数人の孫がいる。妻は18年に97歳で亡くなった。
アプトン氏は10月に105歳の誕生日を迎えていた。没後はユタの慰霊施設でなく、妻の隣に葬られることを希望していたという。