米ロサンゼルス山火事の死者５人に　延焼続く、停電１５０万戸超

（ＣＮＮ） 米カリフォルニア州ロサンゼルスで延焼を続けている山火事で、ロサンゼルス郡保安官は８日、イートン地区の火災の死者が５人になったとＣＮＮ提携局のＫＡＢＣに語った。強風にあおられて消火活動は依然として難航している。

イートン火災に続いてロサンゼルスのアルタデナ地区でも火災が発生。アルタデナで撮影されたＣＮＮの映像には、立ち上る煙とオレンジ色に染まった空が住宅を覆う光景が映っている。どの方向を見ても住宅や樹木が炎に包まれており、避難しようとする車が通り過ぎて行った。

停電情報サイトによれば、現地時間の８日午後現在、南カリフォルニアで停電に見舞われている住宅や事業所などは１５０万戸を超えた。

サンタモニカ市は、パシフィック・パリセーズ地区に隣接するサンタモニカ市北部の住民に対して、新たに避難命令を出した。

火災はセレブの邸宅がある高級住宅街にも燃え広がっている。歌手で女優のマンディ・ムーアさんは、アルタデナ火災が延焼を続ける中で、７日夜に一家で避難を強いられた。

ムーアさんは火災現場の動画をインスタグラムに投稿し「失ったものの多さにぼうぜんとしている」「子どもたちの学校がなくなり、お気に入りのレストランも消失した。友人や大切な人たちも、多くが何もかも失った。私たちのコミュニティーは壊れてしまった。けれどここで共に再建していく」と記した。

俳優のウィリアム・マクナマラさんは、激しい山火事が続くパシフィック・パリセーズ地区で７日、取り残されたペットの救出活動を支援するため車を走らせていたところ、炎と煙に圧倒されて幹線道路で動けなくなったといい、「あんな光景は見たことがない」と話している。