人気プロレスラーのコスチューム姿で武将たちが大暴れ!

 2015年4月10日、新宿・カプコンにて『戦国BASARA』シリーズディレクターの山本真氏と新日本プロレスの中邑真輔氏の対談が実現! シリーズ最新作『戦国BASARA4 皇』(以下、『皇』)は、カプコンから2015年7月23日に発売予定のプレイステーション4/プレイステーション3用スタイリッシュ英雄(ヒーロー)アクションゲーム。前作『戦国BASARA4』をベースに、千利休といった新武将や新たなエピソード、数々のやり込み要素を実装した最新作だ。

『戦国BASARA4 皇』が新日本プロレスと衣装でコラボ! 山本真ディレクターと中邑真輔選手が語るコラボ秘話とは!?_01

 本作では、バンダイナムコエンターテインメントのRPG『テイルズ オブ ゼスティリア』とT.M.Revolutionに続き、DLCコラボ第3弾として新日本プロレスとの衣装が用意されることが明らかになっている。新日本プロレスとのコラボでは、中邑真輔選手、オカダ・カズチカ選手、棚橋弘至選手、飯伏幸太選手のコスチュームをゲーム内でリアルに再現され、島左近や真田幸村など、特定の選手がプロレス衣装に身を包んで、合戦場で大暴れするのだ。
 そこで今回は、『戦国BASARA』シリーズディレクターの山本真氏と、島左近のコラボ衣装元となっている中邑真輔選手が『皇』のプレイを交えて対談した模様をお届けしよう。

『戦国BASARA4 皇』が新日本プロレスと衣装でコラボ! 山本真ディレクターと中邑真輔選手が語るコラボ秘話とは!?_02

■山本真氏(写真左)
カプコン所属のゲームクリエイター。『戦国BASARA』シリーズではディレクターを務めており、ゲームのほかにアニメやマンガ、舞台など、すべてのシリーズコンテンツの監修も行う。じつは、プロレスの大ファン(文中は山本)。

■中邑真輔選手(写真右)
“キング・オブ・ストロングスタイル”の異名を持つ、新日本プロレス所属のプロレスラー。アマチュアレスリングで鍛え上げたテクニックに、キックを組み合わせたファイトスタイルが特徴。

『皇』と新日本プロレスの衣装コラボは意外な経緯で実現!?

――『皇』と新日本プロレスとの衣装コラボに、多くの方が驚かれたと思います。まずは、どのような経緯で実現したのか教えてください。

中邑選手(以下、中邑) それが僕もまったく知らなくて(苦笑)。ある日突然、「コスチュームを持ってこい」と言われました。

山本真氏(以下、山本) じつは、新日本プロレスリングの菅林直樹会長が大の宝塚ファンで。これがコラボを行うきっかけになったんです。

――と、言いますと?

山本 『戦国BASARA』シリーズでは、宝塚のミュージカルを公演したこともあるのですが、その公演を観劇された菅林会長が『戦国BASARA』に強い興味をお持ちになり、弊社と何かできないかと、声をかけてくださいまして。ゲーム会社との業界的なつながりもありまして、コラボが実現しました。

中邑 (菅林会長は)タカラジェンヌに会えると思ったんですかね?(笑)。

山本 それはわかりませんが(笑)、プロレスが大好きな自分としては、とてもありがたいお話でしたので、ぜひお願いしますとお返事しました。

――山本さんは、いつごろからプロレスファンになったのですか?

山本 1980年代ですね。小学生、中学生の頃からプロレスを見るようになりました。

中邑 1980年代というと、タイガーマスク世代ですよね。

山本 そうですね。あとは、1990年代の闘魂三銃士とか。

中邑 僕も闘魂三銃士の時代にプロレスに興味を持ちました。東京ドーム大会が始まったときに、とくに影響を受けています。

――なるほど。山本さんもプロレスファンとして長いんですね。

山本 ファンとの一体感や興奮は、なかなか経験できない非日常的な世界で、とてもすごいと思います。それにプロレスは、入場から試合が終わるまで、ひとつのドラマとしてつながっているのも素晴らしいですよね。

――入場シーンからこだわられている選手も多いですよね。

中邑 入場シーンは、僕らの世界観を表現できる重要なシーンのひとつですから。そこでどういう所作をするのか、どういう振る舞いをするのかというのは、重要なファクターだと考えています。

山本 中邑選手の入場は、すごくオシャレですよね。中邑選手にスター性があるからなのでしょうが、映画のワンシーンのようでかっこよくて。音楽との一体感もいいですよね。

――『戦国BASARA』シリーズには、プロレス技を使いこなすキャラクターも登場するようですが……。

山本 はい。いくつかプロレスの技を潜り込ませていますね。黒田官兵衛が顕著なのですが、固有技の“厄玉突進”ではドロップキックをくり出せますし、固有奥義の“穴倉落とし”ではジャーマンスープレックスからの回転パイルドライバーを放ちます。ちなみに、ジャーマンスープレックスは最高10回まで増やせるんですよ。

中邑 (山本氏が実際に黒田官兵衛を操作している画面を見ながら)動きがすごく細かいですよね。フォームにすごいこだわりを感じます。それに、回転パイルドライバーはカプコンならではでないかなと(笑)。

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コラボコスチュームでの島左近は筋肉マシマシ!?

――続いて、中邑選手のコスチュームを着ることになった、島左近というキャラクターについていろいろお聞きしたいと思います。そもそも、コラボキャラクターとして島左近が選ばれた理由とは?

山本 理由はふたつありまして。左近は蹴り技を使うキャラクターなので、中邑選手のキックと合わせてみたかったのがひとつ。それと、左側だけ刈り上げている中邑選手の髪型が左近に似ていると思いまして。

中邑 僕としては、左近がかっこいいキャラクターでよかったなと(笑)。それに、ヌンチャクを装備しているのもうれしいですね。ダブルヌンチャクが使えるようになるほど、昔から練習しているので。

――蹴り技やヌンチャクを使ったアクションが主体ということは、カンフーを意識したキャラクターなのでしょうか?

山本 ヌンチャクはコラボ用の武器でして、普段の左近は双刀と蹴り技を使った、爽快なアクションが楽しめるキャラクターになっています。ただ、蹴り技に関してはブルース・リーが創始したジークンドーを意識していますし、カンフーっぽさを高めるために、武器をヌンチャクにしています。

――コスチュームでこだわったポイントも教えてください。

山本 コスチュームを着たときの中邑選手のかっこいい雰囲気をいかに再現するか。これには相当こだわりましたね。というのも、このコスチュームは、中邑さんの体格があって初めて映えるデザインだと思います。ただ、左近は細身のキャラクターなので、そのままコスチュームを着せても筋肉が足りませんでした。そこで、ふだんよりも少しだけ筋肉を増量しています。あと、コスチュームの光沢を再現できるように、調整を行いました。

中邑 実際に作られたコスチュームを見せていただいたときは、うまい具合に表現してくれているなと感心しました。

――中邑選手も太鼓判を押すコスチュームですが、もともとどのようなこだわりで作られたものになるのでしょうか?

中邑 コスチュームは、デザイン性はもちろん、機能性も大事。プロレスのコスチュームは、とにかく耐久力と伸縮性が大事なのですが、素材にこだわりすぎると、僕らが持っているイメージをそのまま形にできないことも多くて。このコスチュームは、そういった機能性を考慮したうえで、カットやステッチなどのデザインで、自分のイメージに近いものに仕上げています。

――そんな中邑選手こだわりのコスチュームが、ゲーム内でどのように表現されているのか、実際にプレイして確認してもらいたいと思います。

中邑 (島左近でゲームをプレイしながら)スイッチステップで構えが切り換わるのがいいですね。

山本 先ほど少しお話ししましたが、左近は両手に携えた双刀と蹴りによる軽快な攻撃が得意。ふたつの構えはボタンひとつで切り替えられるので、変幻自在の攻撃をくり出せます。ちなみに、百烈キックとソバットは入れたかったので、技で実装しています。

中邑 左近は、攻撃と攻撃の所作がきれいなのもいい。プロレスも技と技のあいだが重要だと考えていて、後輩たちには意識しているように伝えています。ヌンチャクを使ったアクションもおもしろいですね。ただ、僕は短いヌンチャクのほうが好きですが(笑)。

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