最強のキラーソフト登場! まったく新しいマイクラ体験
2016年2月25日、アメリカのカリフォルニア州サンフランシスコで、海外でXbox OneおよびWindowsで今春に展開予定のタイトルを紹介するスプリングショーケースが行われた。その中で、マイクロソフト傘下となったMojangの人気ゲーム『マインクラフト』のVR対応版をプレイすることができたので、その模様をお届けする。
これはWindows10上で動作する『Minecraft: Windows 10 Edition Beta』の新バージョンで、Oculus VRが今春より展開するPC用VRヘッドマウントディスプレイ“Oculus Rift”に対応させたもの。Riftを被り、Xbox Oneコントローラーを持ってゲームを起動すると、そこはもうマインクラフトの世界だった!
デモはまず、マインクラフト世界のリビングルームからスタート。目の前のテレビには『マインクラフト』が映っており、この状態でもゲームをプレイ可能。要は「マインクラフトの家の中のテレビでマインクラフトを遊ぶ」という(ややこしい)体験ができる。
そして、ここでビューボタンを押すとテレビ画面がググッと迫り、視界がその中に飛び込んでいく。VRだから当たり前なのだが、顔を動かして左を向けば左が見え、右に向けば右が見える。母ちゃん、俺はマインクラフト世界に来たぞ!
ちなみに、じゃあ後ろ向くには毎回後ろを向かなきゃいけないのかというと、それは面倒くさい(そしてグルグル回っている内にコードが体に絡みついてしまう)ので、コントローラーでキャラクターの体の向きを調整可能。現実の体は正面を向いたまま360度自由に方向を変え、移動することも可能だ。
『Minecraft: Windows 10 Edition Beta』が従来のPC版とは異なり、モバイル向けの『Minecraft: Pocket Edition』(通称PE)をベースに開発されていることもあって、動作は軽快(ちなみに開発中バージョンであるためか、Windows上で動作しているにも関わらずメニュー画面の表記はPEになっていた)。VRでは映像のフレームレートが低いと「VR酔い」という現象を引き起こしたりもするのだが、プレイはいたって快適で、トロッコで爆走するような動きの激しいシーンでも酔いを感じるようなことはなかった。
インターフェース類はWin10版をベースにしつつ、VRへと最適化している感じ。VRモードでは視界の中央下にヒットポイントなどがまとめて表示され、顔の向きに応じて微調整も入るので、視線を端っこに持って行かなくても確認しやすい。
ゲームの基本は普通のWin10版と変わっていないのだが、何よりいいのは、多くの人が慣れ親しんでいる『マインクラフト』の世界やキャラクターたちが、VRによる実体感をともなってそこに感じられることだ。
壮大な風景、穴を掘っていたら掘り当てちゃったクリーパー、TNTの爆発、ボタンを押したら動きだす思わぬ仕掛け……普段のゲームで見慣れた光景も、画面の向こう側の出来事ではない自分の目の前のこととして体験できる。『マインクラフト』が持つ探索の楽しみ、作る楽しみ、遊ぶ楽しみがふたたび新鮮によみがえるのだ。
そしてなんと、VRモードでマルチプレイも可能。Win10版の特徴であるPE版とのクロスプラットフォームマルチプレイに対応しており、デモでは大手サーバーであるHypixelのPE用サーバーにログインし、ロビーの一般プレイヤーに混ざることができた。
VRにとっても、Win10版にとってもキラーコンテンツと言えるだろう『Minecraft: Windows 10 Edition Beta』のOculus Rift対応は、今春に行われる予定。別途、サムスンとOculus VRが共同開発したモバイルVRヘッドマウントディスプレイGear VRに対応したバージョンも検討されている。
なお『Minecraft: Windows 10 Edition Beta』そのものについては、すでにWindowsストアで配信中。価格は1000円で、旧PC版を購入した人はMojangアカウント経由で無料で入手することができる。