※本記事は、2022年10月27日にアップした記事を再編集したものです。
四ヵ国間の戦争を描くハードな物語
いまから12年前の2011年(平成23年)10月27日は、PSP用ソフト『ファイナルファンタジー零式』が発売された日。
『ファイナルファンタジー零式』は、もともと『ファイナルファンタジー アギトXIII』というタイトルで携帯電話用のアプリとして発表。2008年にプラットフォームがPSPに変更になり、2011年1月にタイトルが『ファイナルファンタジー零式』に変わった経緯があります。
主人公たちが“0組(クラスゼロ)”に所属するキャラクターのため、ちょっと混乱しますが『零式』の読みは“れいしき”が正しいです。余談ですが、『ファイナルファンタジー VII』に初めて登場し、本作にも登場する“バハムート零式”も“れいしき”です。“ぜろしき”ではないので、気をつけましょう。
本作は“オリエンス”を舞台に、四ヵ国間の戦争と、それに立ち向かう若者たちのドラマを描いたタイトル。魔導院ペリシティリウム朱雀の0組(クラスゼロ)に所属するキャラクターたちを操作して物語を進めていくことになります。なお、2周目以降でしか見られないイベントも多く、周回プレイをすることで物語の裏側やキャラクターの素顔が見えてくるという仕掛けでした。
物語は戦争劇ということで、かなりハード。人が犠牲になるシーンもハッキリと描かれ、目を背けたくなることもしばしば。名前のあるキャラクターであっても、物語の展開であっさり退場してしまうこともあるため、つねにハラハラさせられました。
また、本作はクリスタルの影響によって“死んだ人間の記憶が思い出せなくなる”という独自設定もあり、ストーリーをさらに切ないものにします。とくにエンディングは衝撃的。ネタバレになるため、あまり書けませんが、すべてを失ったような虚無感があるのと同時に、これから“彼”はすべてを背負って生きていくのだな……と胸がいっぱいになりました。エンディングに流れるBUMP OF CHICKENの主題歌『ゼロ』も素晴らしいです。
ゲームはキャラクターを操作して戦うアクションRPG。操作できる14人のキャラクターは覚える技や移動速度が異なり、使う武器もそれぞれ違うため、新鮮にバトルが楽しめまます。刀や槍、二丁拳銃のほか、笛で戦うキャラクターなどもいて驚きましたね。
バトルの難易度は全体的に高め。敵にサイトが表示されたときに攻撃を当てると一撃死させたり大ダメージを与えたりできる、“ブレイクサイト”や“キルサイト”を活用するのが重要でした。イフリートやバハムートなど、おなじみの召喚獣を呼び出して戦う“軍神”のコマンドもあり、派手なバトルを体感することができました。
現在はプレイステーション4、Xbox One、PC(Steam)にて、キャラや背景がHDで綺麗になり、バトル部分も多数の調整が入って遊びやすくなった『ファイナルファンタジー 零式 HD』が発売されています。この名作に触れたことがない人は、ぜひ遊んでみてほしいです!
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