最近なんだか水筒に入れた飲み物がぬるくなりやすくなった、という経験はないだろうか。

調理用品メーカー「和平フレイズ」の担当者によると、それは、日常の何気ない行動が原因となっていることがあるという。

水筒の保冷・保温性をなるべく劣化させないための注意点、ポイントを聞いた。水筒に“入れてはいけない飲み物”もあるそうだ。

「衝撃」で保冷・保温性が低下

担当者がまず避けてほしいとするのが「水筒への衝撃」だ。

水筒は「真空断熱構造」といい、容器の造りを二重構造にして、保冷・保温性を高めている製品がある。この構造は本体を放り投げたり、ぶつけたりを繰り返すと破損しやすいという。

真空断熱構造の断面(提供:和平フレイズ)
真空断熱構造の断面(提供:和平フレイズ)
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真空断熱構造は横からの衝撃に弱いので、水筒をバッグなどに入れる際は縦にする、優しく扱うだけでも、劣化を防ぎやすくなるそうだ。

また、水筒に「入れる飲み物」も関わってくる。種類によっては、さびや汚れが付いたり、破損の要因になったりして、保冷・保温性が劣化してしまうこともあるそうだ。

入れてはいけない“NGな飲み物”

担当者は「次のようなものは絶対に入れないでください」と注意を呼びかけている。

・スポーツドリンク
塩分や糖分、ミネラル成分が含まれているため、使用後のお手入れが不十分だと、カビやさびの原因となる。入れてしまった場合はその日のうちに中性洗剤で良く洗い、乾燥させよう。

・炭酸飲料
水筒内部の圧力が上がり、キャップが開かなくなる、破損する、突然飛ぶなどの恐れがある。対応している水筒もあるので、持ち運びたいならそうした製品を選ぼう。

・牛乳、乳飲料(カフェオレ)、ジュース
水筒に入れて放置すると、腐敗や変質してガスが発生しやすい。そこから水筒内部の圧力が上がり、キャップが突然飛ぶ恐れがある。さびや汚れが付着する原因にもなる。

・日本酒、ウイスキー
乳飲料と同じく、発酵して内圧が上がりやすいので危険。

・みそ汁、スープ
塩分があるので、さびの発生原因となりやすい。スープジャーに入れよう。

・お茶の葉、果肉を含む飲料
キャップなどの隙間に詰まり、水筒を横にした際に漏れる原因となる。お茶は茶こしを使うか、ティーバッグや粉末タイプで入れよう。

NGな飲み物の一部(提供:和平フレイズ)
NGな飲み物の一部(提供:和平フレイズ)

また、さびや茶渋、水あか、コーヒーの着色汚れは気をつけていても付くことがあるそう。そんな汚れは「クエン酸」や「酸素系漂白剤」を使うと、落ちやすいという。