こないだ米国のゲームメーカーが「Androidは断片化激しくて対応にかかる手間の割には儲からない」と開発終了を決めたニュースが日本でも話題になりましたね。
Android支持派はよく「多くの端末が対応してるオープンソースのエコシステムの方が、Appleみたいな端末2モデルしかない壁に囲われた庭より成長ポテンシャルは大きい、考えてもみろよ、このポテンシャルを!」って言うんですけど、あまりにもポテンシャルがあり過ぎて、Androidのどのバージョンで書けば良いものやらさっぱり分からなくて開発者が尻込みしてしまってる、というのが正直なところかもしれません。
The Registerが伝えた最新の調査でも、Androidタブレット&スマートフォン対応アプリ開発への関心が最近薄れてきている実態が明らかになっています。
これはアプリケーション開発プラットフォーム「Appcelerator」が自社ユーザーを対象に、各OS向けの開発に「強い関心」を持ってる人がどれだけいるか、四半期に一度調べているもの。
ご覧のようにAndroidに関心を持つ開発者全体の割合いは大枠では漸増傾向にあるものの、iOSへの関心が急騰中なのに比べると水を開けられた感が否めません。具体的にはiOSを好む開発者は90%近くいるのに対し、Androidスマホは80%未満、Androidタブレットに至っては64%という結果です。
調査にはこうあります。
iOS、Android、Microsoft、その他のOSに寄せる開発者の関心度は、昨年第4四半期から比べると比較的それほど変わっていない。
ただし、この1年の動向をラインで追ってみると、面白いパターンも現れている。
2011年第1四半期、開発者の関心はAndroidとiOSでほぼ互角に並んでいた。 AndroidはタブレットもスマートフォンもiPad、iPhone並みの関心を引き寄せていた。続く1年で、開発者の関心が減退してきた。 四半期ごとに眺めてもわからないが、1年ひとまとめに上のラインを眺めると、そのトレンドは歴然だ。
この主な原因は、Androidが相変わらずフラグメンテーション(分断化、バージョンやカスタムUIの乱立)に悩まされており、Googleも枝分かれを制御できてない状況がある中、AppleのiPhoneとiPadは好調続き、という辺りにあると我々は考える。このフラグメンテーションの問題、そしてiPadがAndroidタブレットを全部合わせたよりも売れ続けていることが相まって、開発者がAndroidを離れiOSに向かう動きが加速している。
まあね。Androidって新バージョン出たと思ったら次のバージョンが出て、複数のバージョンが市場に並行してきますからね。iOSだったら大体のユーザーが最新版にアップデートするって開発者もアテにできますけど、AndroidユーザーはFroyoからGingerbread、Ice Cream Sandwichまで全部ですもんね...。
もちろんAndroid終了とかじゃ全然ありませんよ! ユーザーの数は相変わらず増え続けているんだし。単にこうしてユーザー数の増加とは裏腹な動きが数字で現れたんで、へーと思っただけ。(iOSはiOSで今、iTunesアカ転売の問題がありますしね)
それにしても昨年6月以降のBlackBerryの凋落とWindows Phone 7の上昇が合わせ鏡のようなのも、へーですね。これは互いに食い合うのかな...。あとWebOS用アプリ書きたい開発者(8%)って、Blackberry Playbookより若干少ない程度! これもへーと思いました。
[Appcelerator via The Register]
MARIO AGUILAR(原文/satomi)