偵察する山奥に電源なんかありゃしない! でも、テクノロジー依存が増す今日び、米兵の背中の予備電池は増すばかりで、彼女をずっとおんぶしていくほどの重労働となってます。
山中ではガソリン発電機だとすぐ居場所が察知されてしまうし、空輸も目立つので、兵士は予備のバッテリーを持てるだけ持ってくわけですが、バッテリーだけで100ポンド(約45kg)近くいくこともザラなのですね。
なんとかしなきゃ死ぬ~ということで、DARPAが目をつけたのがプロパンガス。鍋物文化の日本ではとっくの昔に家庭の非常用として三菱やHONDAがポータブルガス発電機出してますけど、その方がリチウムイオン電池持ち歩くよりずっと軽いんですってよ?
どれぐらい軽いかといいますと…
こちらが今使ってる軍用標準の「Ultralife UBI-2590」です。
レンガ大で、重量1,440g。無線、アンテナ、スマホまで充電できるのはいいんですが、充電量は大してないので、アフガンの山などにはひとり何十個(!)も持ってかないと間に合いません。
そしてこちらが、DARPA(米国防高等研究計画局)の支援を受けてUltra Electronics社が開発した超軽量のプロパンガス発電機。
これだとリチウムイオン充電池ほど重量かからないし、数個で間に合っちゃうんですね。1台で350ワット確保できます。音もまったく生じません。先日DARPAのデモデイでチームに見せてもらったんですが、「え? 今稼働中?」って思わず聞いちゃったぐらい静か。大きさはスポーツバッグ程度の大きさでした。
わかりづらいと思うので比較したのが一番上の図です。左が100 UBI-2590、右が同充電量のプロパン。左の100個はさっきも書いたように1個1,440g。プロパンガス発電機は1個約4.9kgで、 タンクでさらに約20kgいきます(約1.8kgのでも間に合うけど)。144kgが24.9kgになるんだから、その差は歴然!
プロパンガス発電機って、こんなメリットもあったのね。
Images by Adam Clark Estes
Adam Clark Estes - Gizmodo US[原文]
(satomi)