リアルすぎるというか、これがリアルなんだよね。
第一次世界大戦を記録したフィルムを修復し、色と音声をつけたドキュメンタリー映画『They Shall Not Grow Old』の予告編が公開され話題となりました。監督は、『ロード・オブ・ザ・リング』などでおなじみのピーター・ジャクソンです。
今まで白黒では見ることがあったものですが、色と音がつくとだいぶ印象が違いますね。色合いは、以前に僕がイギリスの博物館で見た感じそのまま。こんな具合に思っている以上に明るい色なんですよね。
英国所蔵の映像をデジタルで修復
BBCが公開した動画での説明によると、このドキュメンタリーはイギリスにある第一次世界大戦の記録を残す「帝国戦争博物館」に所蔵されている映像を使い、デジタル処理をしてフレームの追加や彩色、さらに3D映像化。
効果音を加えたり、読唇術を使って映像の人物に俳優がアフレコをするなど、かなり手の込んだことをしています。
歴史を時系列順に追うといったものではなく、兵士から見てどんな第一次世界大戦はどんなものだったのかという部分に焦点が当てられていて、実際の兵士たちの戦後のインタビューの音声もドキュメンタリー内で使われるのだとか。
抜擢の監督
祖父が第一次世界大戦で戦ったというピーター・ジャクソン監督は、第一次世界大戦に強い興味を持っていて今作の監督を無償で行なっているとのこと。
ピーター・ジャクソン監督ほどの著名な監督が無償で……と驚くかもしれませんが、彼は”強い興味を持っている”という言葉では足りないくらいの、無類の第一次世界大戦好き。
第一次世界大戦期の飛行機を中心に展開するプラモメーカーの「Wingnut WIngs」のオーナーや、第一次および第二次世界大戦の飛行機の修理・製造を行なう会社も持っているほどの人物なのです。
なので、今回のオファーが来たときには、無償でもOKなもうやりたくてやりたくてしょうがないプロジェクトだったのでしょう。夢のような仕事ができて本当に良かったね……!
映画は制作されたイギリスでは今年の10月に一部劇場で公開、11月にBBC2で放映済み。そしてアメリカでは2018年の12月17日と27日の限定公開となるとのこと。日本では見られるか今のところわかりませんが、これはぜひ劇場で見たい作品ですね……!