そんなにイヤだったんだ…。
以前にもお伝えしたセレブや有名人のプライベートジェットの追跡をしている大学生ですが、その彼がイーロン・マスクがTwitterを買収することになったキッカケだったのでは?と伝えられています。
買収を突如始めたキッカケ
先週発売されたばかりのイーロンのTwitter買収について書かれた書籍『Battle for the Bird』によると、「イーロン・マスクはパラグ・アグラワル(当時のTwitterのCEO)に対して、プライベートジェットを追跡しているTwitterアカウントを削除するよう要求したが、失敗に終わった」との記載があります。また、その後「億万長者のイーロンは、アグラワルが要求を拒否した直後にTwitterの株を購入し始めた」とも書かれています。
この新刊は、過去数年間のTwitter(現X)での権力闘争に関するBloombergによる調査がまとめられている1冊。イーロンの個人的な不満が、440億ドル(約6兆6300億円)もの買収の大きなキッカケとなったことが示唆されています。
イーロンはTwitterを買収した主な理由として「言論の自由」を強調していますが、実際にはずいぶん前からプライベートジェットの追跡をやめてくれない大学生を、なんとか黙らせようと必死だったことは明らか。
この本の著者であるKurt Wagner氏は、イーロンがTwitter社の株を購入し始めた2022年1月、プライベートジェットを追跡するTwitterアカウント「@elonjet」が気がかりで仕方なかった様子だったとXで述べています。
One other thing I found interesting: In January 2022, Musk complained to Twitter CEO Parag Agrawal about the @ElonJet account and wanted it to be removed. Parag didn’t do anything. At the end of that month, Musk started buying Twitter shares for the first time...
— Kurt Wagner (@KurtWagner8) February 8, 2024
公開されている情報を投稿しているだけ
そしてその1年後、イーロンのTwitter買収が完了し、さっそく「@elonjet」のアカウントをバンしています。アカウントを運営している大学生、ジャック・スウィーニーさんは、イーロンやテイラー・スウィフトのプライベートジェットを追跡していることで有名になっています。
スウィーニーさんはイーロンに目の敵にされ、テイラー・スウィフトには訴訟すると言われ、有名人たちにすごく嫌われているようですが、スウィーニーさんは連邦航空局が公開している飛行情報をXに投稿しているだけなんです。
結局アカバンしたイーロン
イーロンは、「プライベートジェットの追跡をするアカウントは、私の安全を脅かしてはいるけれど、私は言論の自由にコミットメントしている」とし、これを理由にスウィーニーさんのアカウントを停止しないと約束しました。
My commitment to free speech extends even to not banning the account following my plane, even though that is a direct personal safety risk
— Elon Musk (@elonmusk) November 7, 2022
でも、その後Xの規約まで変えて、結局はスウィーニーさんを追放しています。どうしてもイヤだったんでしょうね。今、スウィーニーさんは場所を変え、Threadsにてイーロンのプライベートジェットの追跡を続けています。
イーロンとスウィーニーさんのケンカは、イーロンの買収に一役買っていることは間違いないでしょうね。もちろん言論の自由はイーロンにとって重要みたいですが、自分のやり方を実現することの方がもっともっと重要みたいです。皆さんご存知の通り、買収後のイーロンは自分の思い通りに規約を変えたり、名前を変えたりしています。
ただ、買収に躍起になっていたイーロンは、Tesla、SpaceXなどの他のプロジェクトが疎かになってしまったため、Twitter買収は誤算だったと見做されています。