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さまざまなシチュエーションの喪失を描き出す、オムニバス形式。
さまざまなシチュエーションの喪失を描き出す、オムニバス形式。
足りない、物足りなさ、侘びしさ、喪失感。どう言い表してもしっくりとはこない、ナマの感情。
そして、それを乗り越える些細なきっかけ、一歩。
それらはどうしようもなく切なく、心を揺さぶる。
けれどそれらは一方、他人からしてみればひとつの「話」に過ぎず、オブザーバーたる読者に直接的な痛みや開放感は決してもたらさない。
切々と描き出しはするけれど、オムニバス形式にすることで読者をフッと現実世界に揺り戻すような、そんな効果を読んでいて感じました。
その絶妙な加減、…言うなれば、短編映画をはたから見ているような距離感。
それが軽妙さを生み、読み易さに繫がっているのかなぁ、と。
(私が本書を手に取った時分には)帯には
「足りないことで哀しまないで、
足りないことで充たされてみる。」
とあり、この一節に惹かれて購入しました。
足りないことで生まれ得た温かさ、というようなものに注目しての言葉なのだろうか、と読了後、思いました。
読後感はサラリとあっさりめで、軽やか。
足りない、物足りなさ、侘びしさ、喪失感。どう言い表してもしっくりとはこない、ナマの感情。
そして、それを乗り越える些細なきっかけ、一歩。
それらはどうしようもなく切なく、心を揺さぶる。
けれどそれらは一方、他人からしてみればひとつの「話」に過ぎず、オブザーバーたる読者に直接的な痛みや開放感は決してもたらさない。
切々と描き出しはするけれど、オムニバス形式にすることで読者をフッと現実世界に揺り戻すような、そんな効果を読んでいて感じました。
その絶妙な加減、…言うなれば、短編映画をはたから見ているような距離感。
それが軽妙さを生み、読み易さに繫がっているのかなぁ、と。
(私が本書を手に取った時分には)帯には
「足りないことで哀しまないで、
足りないことで充たされてみる。」
とあり、この一節に惹かれて購入しました。
足りないことで生まれ得た温かさ、というようなものに注目しての言葉なのだろうか、と読了後、思いました。
読後感はサラリとあっさりめで、軽やか。
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初めまして。興味を抱いたら手に取ってみる、を信条に、ゆるりと読みます。ジャンルは雑多に。宜しくどうぞ。
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- 出版社:双葉社
- ページ数:174
- ISBN:9784575237412
- 発売日:2011年10月19日
- 価格:1260円
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