書評でつながる読書コミュニティ
  1. ページ目
詳細検索
タイトル
著者
出版社
ISBN
  • ログイン
無料会員登録

跳んでるマダム
レビュアー:
神格化されるほど尊敬、崇拝される女神のような小野尚子という人物に、週刊誌の記者から希代の毒婦と言われた女がなりすましていた。なぜ?なんのために?極上のミステリーにどっぷりハマりこみました!!
めちゃくちゃ面白かったーーー‼︎‼︎

読んでる間の自分の集中力に久しぶりに驚く。
最近めっきり集中力無くって~って思っていたけど、
こんな二転三転する話はのめり込んじゃうよね。
細かな疑問にも全て説明できるほどのリアリティ。
丁寧で人物の内面を深く掘り下げているから
脳内でのキャスティングも楽しい。

物語の舞台は、女性のための保護施設。
DVから逃げて来た人、薬物治療の依存症、
アルコール依存症、複雑な家庭から逃げて来た人など。
そこには聖母か観音様かと思うほどの優しさで入所者を
見守り指導する小野尚子がいた。
小野尚子は気さくで真摯で丁寧で謙虚。
入所者だけでなく接した人々から神格化される人物だった。

彼女が立ち上げた新アグネス寮はある日、
雷による火災が発生して、入所者たちが逃げまどう中
赤ん坊を助けて小野尚子と盲目の元看護師・榊原久乃は焼死した。
施設を存続するために奔走する優紀に警察からの連絡で
焼死体は小野尚子ではなく別人であると判明。

しかも30年前に殺人の容疑をかけられたことのある半田明美という人物。
なぜ?いつの間にすり替わっていたのか?

って謎解きが始まるわけですが、
アグネス寮の代表の優紀と小野尚子にインタビューして記事を書いたことのある知佳、
そして30年前の半田明美の犯罪を追跡していた週刊誌の元記者の長島が
小野尚子のマニラでの足跡、半田明美の目的を探るのだ。

ちょっとずつ新しくわかったことがあるとぞわぞわするし、
本格的な推理小説ってこうだよね!とドキドキしながら読みました。
オカルト的な部分もあったけど、
そんなところも含めてありそうな感じがすることばかり。
実際にあったら怖いけど。

誰かになりすますことが本当にできるのか。
果たしてそれはどういう意味があるのか。
半田明美の隠れ家が見つかってからの3人が推理した内容に
ちょっと切なさを感じました。

自分自身を保てなくなっても誰かを救えたら幸せになったのか。
生き直すことができていたのか。

ついつい読んでる間中、キャスティングを考えていたんですが
小野尚子は勝手に脳内でジャーナリストの江川紹子さんのイメージが浮かんじゃうのですが
やはり女優さんを選びたい。桃井かおりさんがいいな。

お気に入り度:本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント
掲載日:
投票する
投票するには、ログインしてください。
跳んでるマダム
跳んでるマダム さん本が好き!1級(書評数:131 件)

読書好き、映画好き、ドラマ好き。

金沢の田舎暮らし、アラフィフ主婦。
私のブログ『よくばりアンテナ』の読書感想カテゴリを転載してます。
最近、畑仕事で体力消耗して読書時間が激減。
でもせっかくkindleも手に入れたのでもうちょっと読めたらなぁと思ってます。

読んで楽しい:3票
参考になる:17票
あなたの感想は?
投票するには、ログインしてください。

この書評へのコメント

  1. No Image

    コメントするには、ログインしてください。

書評一覧を取得中。。。
  • あなた
  • この書籍の平均
  • この書評

※ログインすると、あなたとこの書評の位置関係がわかります。

『鏡の背面』のカテゴリ

登録されているカテゴリはありません。

フォローする

話題の書評
最新の献本
ページトップへ