多品種、少量生産が当たり前の小売企業にとって、発注から納品までのスピード感はとても大切。オンライン小売大手のAmazon.comと、ファッションブランドZARAの例を見てみましょう。
成功する一握りの人々だけが実践する、共通の「思考の法則」を知るには、いったん私たちが常識だと考えてきたルールをリセットする必要があります。そして、彼らの行動や考え方に注目し、そのエッセンスを吸収して、その根底にある思考のサイクルを身に付けることが重要です。
成功者はみな、次にあげる5つのビジネスプロセスを何度も、高速回転で循環させています。私は、キーワードとなった5つの英単語の頭文字をとって「5Aサイクル」と呼んでいます。
さて、ここで問題です。
オンライン小売大手のAmazon.com(アマゾン・ドット・コム)が約7億7500万ドルを投資して配送センターに導入する「あるもの」が話題です。2012年3月に、アマゾンは倉庫の物資取り扱いのオートメーション化を専門とするキバ・システムズを買収すると発表しました。驚いたのは、その自動化の方法です。
通常は倉庫での商品ピックアップから梱包、配送といった一連の作業をスピードアップするなら、商品をアルファベット順やカテゴリ順にきちんと整理し、注文表を見ながらロスのないようにピックアップしていくことをイメージするはずです。
しかしこの自動システムは違います。作業員は一歩も動きません。動くのは、何とロボットです。自走式の棚ロボットには、商品は入荷された順に「ランダムに」置かれています。アルファベット順でも商品コード順にでもありません。倉庫内で並べ直す時間すら、もったいないからです。
そしてコンピュータは、どのロボットの棚にどの商品が置かれているかをすべて管理しています。そしてロボットの棚に必要とする商品があれば、それを必要としている作業員のところに行け、と指示を出します。作業員の元に到着したら、天井からのレーザーライトでお目当ての商品が棚のどこにあるのかを指し示します。
作業員は伝票に連動した商品を取り上げ、バーコードを読み取り、カゴに入れます。役目を終えた棚ロボットは自分の定位置へと、そそくさと戻ります。ちょうど自走式掃除ロボット「ルンバ」をイメージするといいでしょう。
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