日本型MVNOの模索が始まっている。12月21日に都内で開かれた「MVNOフォーラム」では、ボーダフォンやイー・アクセス、アイピーモバイルなどMVNOに積極的な通信事業者や、日本通信などMVNOビジネスを展開する企業が集まり、MVNOのビジネスチャンスや、MVNOに期待することなどが議論された。
議論の内容から、MVNOについて見えてきたことをまとめてみる。
まずMVNOとは何だろうか。Mobile Virtual Network Operatorの略で、自分では通信設備を持たずに携帯電話サービスを提供する事業者のことを指す(2001年8月29日の記事参照)。当然、MVNOにネットワークを貸し出す携帯電話事業者が必要で、こちらはMNO(Mobile Network Operator)と呼ばれる。
例えば、国内でのMVNOの先駆けである日本通信は、ウィルコム(MNO)のPHS通信網を借り受けて、ユーザー向けにデータ通信サービスを提供している(2001年8月22日の記事参照)。
下記のスライドは、携帯電話事業をいくつかの層に分けたものだ。普通の携帯電話事業者は、このすべてを自前で持ってサービスを行うが、例えば最もコストのかかるネットワークインフラだけを借り受けて、ほかの部分だけを作ってサービスすることもできる。これがMVNOと呼ばれるものだ。
レイヤー | 役割 |
---|---|
コンテンツ・サービス | デジタルコンテンツの提供 |
プラットフォーム | ユーザー認証や課金、決済、ポータルなど |
インターネットアクセス | ISP機能 |
通信サービス | エンドユーザーに通信サービス提供 |
ネットワークインフラ | 通信設備を保有し、管理運営を行う |
端末 | ネット接続や通話機能を持つ端末 |
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