9月1日の日本時間深夜、ついに1ドル140円台を突破した。140円台に乗るのは、1998年6月以来、24年ぶり。1日に発表された8月の米ISM製造業景況感指数が市場予想を上回ったことから、米連邦準備制度理事会(FRB)の継続利上げ観測が強まったことが要因。日米金利差が開くことから、円が売られた。
直近1カ月のドル円為替の動き。1カ月で9円円安に振れた(TradingView)
7月半ばに139円台まで進んだ円安だったが、その後反転し、8月2日には130円台まで円高方向に進んだ。しかし、8月に入ってからは再び円安が進み、1カ月で約9円下落した形だ。激しい値動きが続いているが、24年前の1998年も為替変動に翻弄された年だった。
98年6月に1ドル140円を超えると、その後1週間ほどで146円まで暴落。その後8月のロシアデフォルトやLTCMショックを経て、10月には3日間で22円も一気に円高が進み、一時111円台に突入するという動きを見せた。結局10月末には114円台まで円高に進むという、激しい値動きだった。
140円を越えた1998年も、激しく為替が動いた年だった(TradingView)
一気に進んだ円安だが、ネットでは、「金曜日は重要指標である米雇用統計の発表も控えているので、様子見」という声も上がっている。
また、「米国の物価は24年前と比べてインフレで2倍くらいになっているので、円の価値の下落は激しい」という声も。為替レートに通貨の購買力変化を反映させた「実質実効為替レート(REER)」を見ると、1ドル360円の固定レートだった1970年を超えるレベルの円安だ。
1ドル130円だった5月時点で、実質実効為替レートは50年前の1970年相当まで落ち込んでいた(経済産業研究所より)
ドル円一時139円に ネットの反応は?
7月14日、ドル円相場は一時139円を突破し、24年ぶりとなる円安の更新が続いた。
円安進む 1ドル137円突破、24年ぶり安値更新
7月11日の為替は円安ドル高が進んだ。日本時間9時過ぎに円安が加速し、一時137円前半となり24年ぶりの安値を更新した。11時現在も137円台で推移している。
円安加速、136円台に 背後に日本国債ショートの投資家の影
6月14日〜15日に米FRBが決定したFOMCでの0.75%利上げに続き、スイス、英国も利上げを決定。かたや日銀は超低金利政策を維持。ここにきて日本国債売り(ショート)を仕掛ける投資家も。日銀頼みの悪い円安加速への金融政策は通用しきれるか。
止まらない円安、135円台に突入 6月に入ってから8円下落
円安への動きが止まらない。6月13日朝のドル円レートは、午前10時前後に1ドル135円台まで値下がりした。円相場が135円台となったのは、2002年2月以来、約20年4カ月ぶりとなる。
2022年後半のドル円相場を展望する
6月10日に発表された5月の米消費者物価指数(CPI)では、市場予想を上回る物価の伸びが確認され、また、6月14日、15日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)では、大幅利上げによるインフレ抑制姿勢が明示され、多少の景気減速は止むを得ないとの考えが示唆されました。これを受け、三井住友DSアセットマネジメントでは6月20日、ドル円相場の見通しを、ドル高・円安方向に修正しました。
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