近年、顧客ロイヤルティを測る指標として「NPS」が注目を集めている。
NPS(Net Promoter Score)は、「友人や同僚に薦めたいか?」という質問に基づいて算出され、顧客満足度にかわる新しい指標として導入する企業が増えている。
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(東京都品川区)がNPSの高い銀行を調査した。結果は?
NPSのトップは「住信SBIネット銀行」(-20.7ポイント)となった。2位は「ソニー銀行」(-28.1ポイント)、3位は「auじぶん銀行」(-28.7ポイント)と続いた。
住信SBIネット銀行は「公式アプリの使いやすさ・分かりやすさ」の評価が特に高かった。2位のソニー銀行では「企業イメージ・ブランドイメージのよさ」「お客様に寄り添う姿勢・大切にする姿勢」が、3位のauじぶん銀行は「手続きの簡単さ」への評価がそれぞれ高い結果となった。
銀行業界のロイヤルティ向上のために、優先的な改善が期待される項目については「担当者の説明の分かりやすさ」「自身の状況やニーズに対する担当者のヒアリング力」「担当者からの自分に合った最適な商品・サービスの提案力」など、担当者の対応力に関連する項目が主に挙げられた。
その他「ニーズを満たす商品のラインアップ・商品の魅力」「サービスの対価に見合った合理的な手数料」といった商品や手数料に関連した項目、「お客様に寄り添う姿勢・大切にする姿勢」「不祥事を未然に防ぐ取り組み・企業努力」といった企業姿勢に関する項目においても、今後の改善が期待される結果となった。
外貨預金、投資信託などの資産運用を行っている利用者のうち、銀行から送られる案内や、アフターフォローを通じて自身の金融や資産運用に対する知識や理解が向上していると「感じる」とした人は合わせて20.6%となった。
また、資産運用に対する理解向上度別にNPSを分析したところ、「とてもそう感じる」と回答した人のNPSは64.5ポイントとなり、業界平均や他の回答と比較しても高い結果に。銀行からの案内やアフターフォローで、利用者の金融や資産運用の知識や理解を高めることの重要性が明らかになった。
調査は7月4〜9日にインターネットで実施した。調査対象企業は、auじぶん銀行、PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)、SBI新生銀行、イオン銀行、住信SBIネット銀行、セブン銀行、ソニー銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行、楽天銀行、りそな銀行。対象銀行を利用している6075人(男性:63.2%、女性:36.8%、20代以下:6.4%、30代:12.1%、40代:23.0%、50代:25.6%、60代以上:32.9%)から回答を得た。
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