飲みニケーションは必要か不要か? 議論で語られない管理職の“決定的な欠点”:スピン経済の歩き方(1/7 ページ)
「飲みニケーション」の議論では、なぜか「酒を飲む」行為だけが語られていることが多い。本当に大切なのは若者の「酒離れ」のような上っ面の話ではなく……。
スピン経済の歩き方:
日本ではあまり馴染みがないが、海外では政治家や企業が自分に有利な情報操作を行うことを「スピンコントロール」と呼ぶ。企業戦略には実はこの「スピン」という視点が欠かすことができない。
本連載では、私たちが普段何気なく接している経済情報、企業のプロモーション、PRにいったいどのような狙いがあり、緻密な戦略があるのかという「スピン」をひも解いていきたい。
「酔わないと本音でしゃべれないとか、距離が縮まらないとか、そもそもそんなヤツは社会人失格だろ。酒を飲まなきゃ仕事できねえのかよ」
「バカだねえ、そういう場でしかできない情報交換もあるし、人脈も広がるんだよ。実際、世の中で出世したり成功したりしている人間のほとんどはみんな酒好きだろ」
ネット上でそんなアツい議論が今年も盛り上がっている。毎年この時期になると、何かと話題に挙がりやすい「飲みニケーション」の是非についてだ。
今回のきっかけは、日本生命保険が11月25日に公表したインターネット調査の結果だ。1万1377人を対象に「飲みニケーション」について質問したところ、「不要」「どちらかといえば不要」と答えた人が56.4%に上ったのである。
ネット上では「若手社員の中には上司や先輩と飲んでいろんな話を聞きたいと思っている者もけっこういる」とか「40代や50代も本当はもっと若手と飲みたいけれど、今はちょっとのことですぐにアルハラやパワハラと言われるので、ビビって腰が引けている」など、さまざまな立場からの意見が飛び交っている。
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