エンタープライズ:特集 | 2003/07/11 12:50:00 更新 |
特集:LVMによるディスクパーティションの動的化(前編) (2/7)
LVM導入の全手順
LVMは、現在のパーティション構成に手を入れる必要があるため、どのようなタイミングで導入を行うかで手順の差異が生じる。考えられるシチュエーションを幾つか挙げてみよう。
- 既に稼働している環境に導入する場合
この場合は、LVM用に変換できるパーティションと、一時的なディスク領域が必要である。未使用状態のパーティションが存在し、なお且つ、その未使用パーティションサイズが移行させたいディスク領域よりも大きいのであれば容易だ。この状態を前提とすると、
1. LVMパーティションを作成する
2. LVMパーティションをフォーマットし、マウントし、データ移行を行う
3. 所定のディレクトリへマウントする
という手順になる。もしもLVM化してもデータ移行が可能なほど容量が確保できない際、別のメディア(テープやCD-R/DVD-R、もしくはネットワークドライブなど)へバックアップした上で、パーティションそのものを再編成したほうがよいだろう。
- 新規にLinuxインストールをする場合
この場合は、ディストリビューションのインストーラがLVMの作成をサポートしている場合がある(Red Hat Linux8以降、TurboLinux Enterprise Server8など)。サポートされていれば、インストール指示に従ってLVM構築をすればよい。
インストーラがLVMをサポートしていない場合には、LVM用の領域を空けておいた状態でインストールし、「既にLinuxの動作している環境で導入する場合」と同様の手段を用いればよい。
[佐藤大輔,ITmedia]