開催3日目を迎えた「Oracle OpenWorld」のキーノートでは、同社のシステム製品に関する発表があった。
米国時間の10月4日、3日目となった米Oracleの年次カンファレンス「Oracle OpenWorld San Francisco 2011」では、サーバやストレージといったシステム製品のアップデートがなされた。
午前中のキーノートでは、米Oracleのシステムズ担当エグゼクティブ・バイスプレジデントであるジョン・ファウラー氏が、SPARC Tシリーズ・サーバの最新版「SPARC T4」と、エンタープライズOS「Oracle Solaris 11」を発表した。ファウラー氏は「ハードウェア単体でも、エンジニアド・システムでも、われわれは常に最高のものをつくっている。自信をもってユーザーに提供できる」と力を込めた。
SPARC T4は、Oracleのアプリケーションにとどまらず、あらゆるレイヤーのアプリケーションに対応し、高いパフォーマンス、堅牢なセキュリティ、可用性、スケーラビリティを実現する。同社の独自テストによると、IBMのサーバ「IBM Power 780」と比較してデータウェアハウス(DWH)性能がソケットあたり2.4倍、コストパフォーマンスは33%優れているほか、Itaniumプロセッサを16個搭載したHPのハイエンドサーバ「HP Superdome 2」と比べてソケットあたり5.7倍、コストパフォーマンスは2.6倍向上したという。
このSPARC T4の心臓ともいうべきOSがSolarisである。以前から2011年に最新版の発表が話題になっていたが、ファウラー氏の口から正式にSolaris 11がアナウンスされた。提供開始は今年11月の予定で、米Sunが2004年に「Solaris 10」を発表して以来のメジャーリリースとなる。「Oracle製品に対応するための機能を十分に盛り込んだ」とファウラー氏は話す。その結果、効率性や可用性、拡張性などが飛躍的に向上したという。
Solaris 11は、SPARCとx86双方のサーバに対応するほか、Oracleおよびサードパーティーのアプリケーションのために最適化された。既に2700のプロジェクト、金融サービスや通信、公共機関などさまざまな分野で600社以上の顧客がSolaris 11の先行版を活用しているという。
「SPARC、Solarisともに、今後も積極的な投資を続けていく」(ファウラー氏)
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