クリエイティブディレクター。就活や転職関連のサービスをプロデュースしたり、このような連載をしていたりする関係で、そちら方面のプロフェッショナルと思われがちだが、実は事業そのものやサービス、マーケティング、コミュニケーションの仕組みなどを開発するのが本来の仕事。
直近でプロデュースしたサイトは「CodeIQ」や「MakersHub」。著書に『こんなことは誰でも知っている! 会社のオキテ』、『就職のオキテ』。この連載についても、個人的に書いているブログでサブノート的なエントリーを書く予定。Twitterアカウントは@KatsumiSakata。
編集長の吉岡綾乃さんとは、ときどきランチを取りながら、この連載の内容を考えるのですが、綾乃さんが書いてほしいとリクエストをしてくるにもかかわらず、私がずっと避けてきたテーマがあります。それが40代の話。
「前回のコラムは30代の話でした。次回はその続きということで、40代が取り上げられるということですよね?」
……いや、そんな予告は一言もしていないのですが(汗)。
私がかたくなに40代を取り上げない理由はいくつかあるのですが、その代表的なものは「悲惨なコラムになる」と、身もフタもない理由。前回のコラムでは30代後半とボカシ気味に書きましたが、当然、40代も含まれています。
→サカタカツミ「新しい会社のオキテ」:組織内できちんと仕事をしてきたのに切り捨て対象に……30代社員に迫る危機(参考記事)
しかし、そういうことに気がついていないのが、40代の困ったところ、かつ悲惨なところでもあるのです。ということで、今週は「あなたがこんな40代だったら、あと10年会社にいることはできませんよ」という話を、なるべく深刻にならないように、書いてみたいと思います。
以前、あるビジネス系雑誌の編集長と雑談していたときに、彼がとても興味深いエピソードを披露してくれました。
「先日、部下を怒っていたのですが、怒りながら、ふと気がついたのです。いま自分が怒っている、そして、怒りを伝えているやり方は、若いときに、自分の上司から怒られたやり方と同じだと。さらに、そういう風に怒られるのが本当に嫌で仕方なかったはずなのに、自分も結局、同じ方法で怒っている」
自分が経験したことがないことは、とっさには出てこないし、どうやればいいのか、まるで分からないと困惑した様子でした。普段から「『怒る』と『叱る』は違うことだ」とか「こうすれば部下は納得する」などの記事を掲載しているメディアの責任者にもかかわらず、自分自身は途方に暮れていたというのです。ただこの話、興味深くはありますが、珍しくはありません。
そう、このコラムを読んでいる皆さんにも、心あたりがあると思うのです。胸に手を当てて、考えてみてください。
自分が部下や後輩を、どんな風に叱っているのか。そしてその叱り方は、自分が叱られたことがある方法なのかどうかを。「こういう風に叱ってくれると理想だな」と思った自分の経験を生かして叱っている人は大丈夫。しかし、ほとんどの人は無意識に、または結果として「自分が嫌だった叱り方」を、部下や後輩にしているのです。
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