Androidベースのオープンソースファームウェアディストリビューション「CyanogenMod」およびその商用版「Cyanogen OS」を手掛ける米Cyanogenは12月23日(現地時間)、Cyanogenのすべてのサービスを12月31日までに終了すると発表した。
非常に短い発表文では、CyanogenModのオープンソースのプロジェクトとソースコードはそのまま残ると説明している。
企業としてのCyanogenは、2012年に(Cyanogenとも名乗る)スティーブ・コンディック氏らが創業し、オープンなCyanogenModを開発してきた。CyanogenModは中国Oppoの端末などに採用されている。その後、OEMがプリインストールできる商業版「Cyanogen OS」も提供するようになった。
2016年10月に米Facebook出身のリーオア・タール氏がCEOに就任し、リストラや方針転換を発表した。コンディック氏は11月にCyanogenを退社し、オープンソースプロジェクトに専念していた。
Cyanogenがサービス終了を発表した翌24日、CyanogenModのコミュニティーは公式ブログで、「Cyanogenというブランドが第三者に売り飛ばされる可能性もある」として、CyanogenModのフォーク「Lineage」(リネージ。血筋、一族というような意味)を立ち上げたと発表した。事実上のリブランド(ブランド変更)だが、「これはただの“リブランド”ではない。このフォークはかつてのCynaogenModを定義していたコミュニティーの根本に立ち返り、かつプロの品質と信頼性を保つものだ」という。
同日、「Lineage OS」のWebサイトが公開された。トップページには「そう、私たちだ」というタイトルのブログで「Lineage OSはCyanogenModだったものの続きになる。(中略)1企業がオープンソースプロジェクトのサポートを停止したからといって、そのプロジェクトが死ぬわけではない」と説明している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.