3月10日に発売された「Redmi Note 11」と、4月26日(ソフトバンク版は4月22日)に発売された「Redmi Note 10T」。機種名が似ているので、どういう違いがあるのかが分かりにくいと感じている人もいるだろう。
端的な差分を挙げると、Redmi Note 11は4Gのミッドレンジモデル。一方のRedmi Note 10Tは5G対応ながらスペックは低めだが、防水やおサイフケータイに対応している。Redmi Note 11はオープンマーケット向けだが、Redmi Note 10Tはソフトバンクも取り扱っている。
まずは、両モデルの主なスペックを比較してみよう。
ディスプレイのサイズは同等だが、Note 11が有機ELなのに対して、Note 10Tは液晶だ。また、Note 11のアウトカメラが4眼であるのに対して、10Tは2眼。価格は10Tの方が1万円高いが、スペックではNote 11が上回る部分が多い。
両モデルのデザインは似ていて、フロントパネルはフラットで、リアパネルはエッジ部が丸みを帯びている。パッと見ではサイズにさほどの差がないように見えるが、手に持った感じにはかなり差がある。Redmi Note 11は薄くて軽くて、片手で操作しやすい印象。Redmi Note 10Tはやや厚みがあり、ずっしりとした重みも感じる。
ボタンが外部接続口も共通。指紋センサーは右側面の電源キーに搭載されている。どちらもスムーズにロック解除ができて、使用感に差はなかった。
違いがあったのは内蔵スピーカー。Redmi Note 11はディスプレイ上部(および受話口)と底部のスピーカーから出力するデュアルスピーカーだが、Redmi Note 10Tは受話口からはメディアの音声は出力できず、底部のみのシングルスピーカーだ。ヘッドフォンを使わずに音楽を聴いたり、映画を見たりすることが多いのであれば、Note 11を選んだ方がいいだろう。
ネットワーク対応は、当然のことながらRedmi Note 10Tに軍配が上がる。Redmi Note 10Tは5G(Sub6)に対応しており、5G対応エリアでは高速・低遅延の通信を利用できる。各社が5Gエリアの拡張を進めており、長く使い続けるほどに5G対応の優位性は高まっていくだろう。
なお、Redmi Note 11がnanoSIMを2枚挿してデュアルSIMで使えるのに対して、Redmi Note 10TはnanoSIMを1枚しか挿せないが、eSIMに対応し、nanoSIM+eSIMのデュアルで使える仕様になっている。日本でもeSIMを提供する事業者が増えているので、eSIMに対応している方が利便性は高いと評価していいだろう。
筆者は今回、Redmi Note 10Tに5Gのmineo(au回線)、Redmi Note 11に4GのLINEモバイル(ソフトバンク回線)のSIMを挿して使った。Note 10Tは5Gの電波をキャッチすることが多かったが、5Gの速度メリットを感じることはさほど多くはなかった。MVNO回線はキャリア回線に比べると通信速度が遅くなる傾向があり、auの5Gは既存の周波数を利用するエリアが多いことも、その理由だと思われる。MVNOのSIMで使うのであれば、現時点では5G端末を使うメリットは少ないと考えられる。
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