在庫がなくなりつつある「HYBRID W-ZERO3」
ウィルコムが満を持して投入した最新のWindows phone「HYBRID W-ZERO3」が、店頭からその姿を消しつつある。ウィルコムとしては販売を継続したい意向だが、シャープとの協議が続いているという。
ウィルコムが1月28日に発売したWindows Mobile 6.5 Professional搭載のスマートフォン「HYBRID W-ZERO3」の販売が、早くも終了してしまうのではないかとのうわさがネット上でささやかれている。すでに店頭でのモックアップ展示をやめた店舗もあり、一部の販売店では「販売を終了した」と案内している。
発売から2カ月強しか経過していないHYBRID W-ZERO3は、本当にこのまま販売を終了してしまうのか。ウィルコム広報部に確認を取ったところ、販売終了の案内は、営業部の判断で「いったん販売を停止する」といった意味合いで伝えられているようだ。
HYBRID W-ZERO3は、PHSと3G(ドコモのMVNOとして提供するWILLCOM CORE 3G)の両方でパケット通信が行える非常にユニークな端末として注目を集めた。QWERTYキーボードを廃したことには賛否両論があったが、ケータイらしさを追求したスマートフォンとして、予想を上回る売れ行きだったと聞く。
そんなHYBRID W-ZERO3の人気が、ウィルコムが3月12日に発表した専用料金プラン「新ウィルコム定額プランG」の改訂によって急騰した。この改訂で、PHSを利用したパケット通信が無料になったことから、思いのほか販売数が伸びて、ウィルコム側での在庫がほとんどなくなってしまったという。
こうした状況を受け、メーカーのシャープとは「販売継続へ向けて今後の納入予定やロット数などについて協議を重ねている」(広報部)が、難航しているようだ。おそらくウィルコムが会社更生法の下で経営再建中であるという事情が影響しているのだろう。オンラインショップ「ウィルコムストア」では、4月中旬に若干数の入荷があることが予告されているが、詳細は未定としている。
ファンがいて、ニーズがある端末だけに、このまま店頭から消えてしまうのはあまりにも忍びない。販売再開へ向けて、協議がいい方向でうまくまとまることを願うばかりだ。
関連キーワード
ウィルコム | HYBRID W-ZERO3 | パケット定額 | PHS | 新ウィルコム定額プランG | Windows phone | シャープ | スマートフォン | Windows Mobile 6.5
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「HYBRID W-ZERO3」とうまく付き合っていくための設定
PHSでのパケット通信なら基本料金だけで使い放題――。そんな「HYBRID W-ZERO3」を、より快適に使いこなすためのカスタマイズ方法やおすすめのアプリなどを紹介していく。 - ウィルコム 「HYBRID W-ZERO3」用の3G・PHS切替ツールを公開
ウィルコムが「HYBRID W-ZERO3」のパケット通信の接続先を、簡単にPHSに切り替えられるツールを公開した。 - HYBRID W-ZERO3の「新ウィルコム定額プランG」料金改定
ウィルコムが、HYBRID W-ZERO3でのPHSパケット通信料を無料とする「新ウィルコム定額プランG」の料金改定を発表した。 - Windows phone「HYBRID W-ZERO3」発売
ウィルコム渾身のPHS/3G対応Windows phone「HYBRID W-ZERO3」の販売が、1月28日から始まった。ヨドバシカメラ マルチメディアAkibaでは、熱心に端末に触れるユーザーの姿が見られた。 - HYBRID W-ZERO3は1月28日発売、新料金プラン「新ウィルコム定額プラン G」発表
ウィルコムが12月17日、「HYBRID W-ZERO3」を2010年1月28日に発売すると発表。合わせて専用の料金プラン「新ウィルコム定額プラン G」を発表した。