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「そっからこう来るんかい!」――“挙動不審な台風”過去にもあった 気象庁研究官が紹介
「動きがトリッキー」と話題の台風10号だが、過去にも“挙動不審”な動きの台風があったようだ。気象庁研究官の荒木健太郎さんがTwitterで紹介している。
「動きがトリッキーすぎる」「急旋回しすぎだろ!」――複雑な動きをしている台風10号がネットで話題になっている。一般的に台風は北東へと進むが、台風10号はいったん南西へと進んだ後、本州に向かってUターン。8月30日には北日本や関東に接近する見込みで、東北地方の太平洋側に上陸すれば“観測史上初のルート”を進んだことになるという。
ただ、Uターンしたり、大きく旋回したりといった“挙動不審”な動きをした台風自体は、珍しいものではあるものの、過去にもいくつか例があるようだ。気象庁気象研究所の荒木健太郎さん(@arakencloud)がTwitterで紹介している。
例えば1964年の台風14号は、今回の10号と同じように沖縄付近でUターンした後、九州に上陸し本州を縦断。1973年の台風6号も、南西に大きく曲がって円を描いている。こうした“挙動不審な台風”の数々に、荒木さんも「あっちこっちとうろついていたりぐるっと回ったり、動きだけ見ても多様」「そっからこう来るんかい!」と驚いた様子だ。
荒木さんによると、今回の10号が接近・上陸すれば、東北地方では8月31日午前6時までの24時間で最大300〜500ミリと、「マジで危険な雨量」(荒木さん)になる恐れがあるという。「海や増水した河川など、危険な場所には絶対に近付かないでください」(荒木さん)。
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