Core 2 Duoを搭載して新しくなったMacBook Proについて、アップルコンピュータ プロダクトマーケティングディレクター服部 浩氏に話を聞いた。インタビューを通して、CPUとFire Wire 800だけではない、旧モデルとの違いや日本市場にかける意気込みが浮き彫りになった。インタビューにはプロダクトマーケティングの福島 哲氏とPRマネージャの鈴木正義氏も同席した。
――新発表のMacBook Pro、新しくなったところをもう1度、総括してもらっていいですか。
服部 ええ、まずCPUが新たにIntel Core 2 Duoになりました。同CPUを搭載するノートPCは、ほかのメーカーからもすでにいくつか市場に出回っています。ただ、Webサイトなどでよく見ていただくと分かるのですが、多くの製品は2GHz以下のものを採用しています。MacBook ProはCore 2 Duoの採用という点ではやや後発の部類に入るかもしれませんが、その分、後発の強みを生かしていちはやく2.16/2.33GHzのCPUを搭載することができ、一気に先頭集団に仲間入りすることができました。
――例えばWindows搭載機では春モデル、秋モデルといった具合に、新機種発表のタイミングが決まっていますが、今後はアップルもこの競争に加わってくるのでしょうか。
服部 それは日本のPC販売における商習慣ですよね。アップルがそうした商習慣に沿って製品を発表することは今後もないと思います。我々は常に、我々がベストと考えるスペックのバランス、そしてベストと考えるタイミングで製品を投入していくことになるでしょう。
――CPU以外の変更点を教えてください。
服部 新しいMacBook Proでは最大メモリ容量も変わりました。これまでは2Gバイトでしたが、今回から3Gバイトになっています。また内蔵HDDでは最大200Gバイトのものが選べるようになりました。さらに、これまで17インチモデルにしかなかったFireWire 800ポートを15インチモデルにも用意しました。すべてのモデルでSuperDriveがDual Layer仕様に対応したのもポイントです。
――なるほど、外観上の違いはどうですか? FireWire 800ポート以外で区別できる外観的特長はありますか?
服部 実は1つあります。このiSightのカメラ部分をよく見てください。何か違いに気が付きませんか? 前のMacBook Proでは、iSightのカメラの横にポツンと黒い点がありましたよね。これはiSightカメラのインジケーターで、カメラがオンになるとその部分がが緑色に点灯し、カメラの状態を知らせてくれていました。ところが、ほら、新しいMacBook Proではこの点がなくなっています。
――ということは、インジケーターがなくなったんですか?
服部 いいえ、違います。見ていてください。カメラがオンになると、このようにアルミフレームが内側から光るんです。
――これは……なかなかすごいギミックですね。びっくりしました。
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