ソニーは7月16日、13.1型ワイド液晶ディスプレイ搭載のモバイルノートPC「VAIO type Z」を発表した。店頭販売向けモデルと同社直販のVAIOオーナーメードモデルが用意され、いずれも8月9日に発売される予定だ。店頭販売向けモデル「VGN-Z70B」の価格はオープン、実売価格は26万円前後と予想される。仕様のカスタマイズに対応したVAIOオーナーメードモデルの価格は19万9800円から。
type Zは「VAIO type S<プレミアムバージョン>」を発展させたハイエンドなモバイルノートPC。エグゼクティブなビジネスユーザー向けに、性能、携帯性、デザインのすべてに妥協しないモバイルノートを目指して開発したという。
性能と携帯性を両立する工夫としては、従来のtype Sと同様、本体のスイッチからパフォーマンスの高い外部GPUと消費電力が少ないチップセット内蔵グラフィックスコアを状況に応じて切り替えられる機能を備えている。ただし、従来のtype Sはグラフィックス機能の切り替え後に再起動が必要だったが、type Zでは起動中でも切り替えられる「ダイナミック・ハイブリッドグラフィックス」機能に進化した。
外付けGPUはNVIDIA GeForce 9300M GS(グラフィックスメモリ128Mバイト)、内蔵グラフィックスはIntel GM45 Expressチップセットに統合されたIntel GMA X4500HDを利用する。液晶ディスプレイについては、type Sがアスペクト比16:10の13.3型ワイド(1280×800ドット)だったのに対し、テレビと同じアスペクト比16:9の13.1型ワイド(1366×768ドットもしくは1600×900ドット)としている。画面はわずかに小型化したが、解像度は高まった。
インテルの新プラットフォーム「Centrino 2」に対応しており、CPUは45ナノプロセスルールのCore 2 Duo(開発コード名:Penryn)で、システムバスは1066MHzに対応。メモリはPC3-8500 DDR3 SDRAMを採用し、最大4Gバイトまで拡張できる。無線LAN機能はIEEE802.11a/b/g/n(11nはドラフト準拠)だ。
デザイン面では、VAIOノートの新モデルに共通した「シリンダーフォルム」と「アイソレーションキーボード」を採用している。キーボードはキーピッチ約19ミリ、キーストローク約2.5ミリを確保。アルミニウム1枚板から打ち出したキーボードパネルを用いて、高級感にも配慮した。ポインティングデバイスは多機能型のタッチパッド(インテリジェントタッチパッド)だ。
新型Core 2 Duoや13.1型ワイド液晶ディスプレイ、光学ドライブを内蔵したうえで携帯性を高めるため、ボディの各所を軽量化しているのも特徴だ。新たに開発した12層構造の高密度マザーボードをはじめ、ファンのブレード改良による冷却性能の効率化と容積削減、液晶パネルのガラスの薄型化、光学ドライブのカバー排除やパンチング構造による軽量化、CFRPハウジング(天板と底面の2面に採用)の軽量化といった工夫をしている。
これにより、本体サイズは314(幅)×210(奥行き)×24.5〜33(高さ)ミリ、重量はVAIOオーナーメードモデルの最軽量構成で約1.35キロを実現。type S<プレミアムバージョン>と比較して、フットプリントは約10%、重量は約20%削減した。堅牢性については、動作時72センチ、非動作時90センチの落下試験をクリアしたほか、一点加圧、衝撃、ディスプレイ開閉などの品質試験を行った。
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