Microsoftは10月12日(米国東部夏時間)、キーボード着脱型2in1ノートPC「Surface Pro 9」「Surface Pro 9 with 5G」を発表した。米国や日本を含む一部の国/地域では、発表と同時に販売予約を受け付けている。
日本における個人向けモデルは11月29日に発売される予定で、税込みの直販価格はSurface Pro 9が16万2580円から、Surface Pro 9 with 5Gが21万6480円からとなっている。
【更新:23時20分】日本における発売日と価格情報を追記しました
「Surface Pro 9」は2021年に発売された「Surface Pro 8」の後継モデルで、第12世代Coreプロセッサ(開発コード名:Alder Lake)を搭載している。一方、「Surface Pro 9 with 5G」は2019年に発表された「Surface Pro X」の後継モデルで、Qualcommと共同で開発した新型SoC(System-on-a-Chip)「Microsoft SQ3プロセッサ」を搭載している。
今回の新モデルでは「Wi-FiモデルはIntelプロセッサ、5GモデルはArmプロセッサ」という形で、異なるプラットフォームのもとで同じシリーズを展開することが注目ポイントである(参考記事)。
IntelモデルかつWi-Fiモデルと位置付けられるSurface Pro 9は、第12世代CoreプロセッサのUシリーズ(基本消費電力:15W)を搭載している。具体的には、モデルによって以下のCPUとOSを搭載している。
メインメモリはLPDDR5規格(増設/換装不可)で、モデルによって8GB、16GB、32GBのいずれかの容量を搭載している。ストレージはPCI Express接続のSSDで、モデルによって128GB、256GB、512GB、1TBのいずれかの容量を備えている。SSDの容量が256GB以上の構成は、「Intel Evoプラットフォーム」に準拠する。
ディスプレイはタッチ操作とペン入力に対応する13型PixelSense Flow(液晶)で、最大解像度は2880×1920ピクセル(アスペクト比3:2)、最大リフレッシュレートは120Hzとなる。最大コントラスト比は1200:1で、Dolby Vision規格に準拠したHDR(ハイダイナミックレンジ)コンテンツの表示にも対応する(※1)。周囲の環境に合わせて画面の色調を調整するアダプティブカラーと、自動カラーマネジメント機能にも対応する。
ペン入力はMicrosoft Pen Protocol(MPP)に準拠するデジタイザーペンに対応しており、純正オプションとして「Surface Slim Pen 2」を用意する。稼働するOSがWindows 11の場合、Surface Slim Pen 2では「触覚フィードバック」も利用可能だ。
(※1)センサーを使って表示の自動調整を行う「Dolby Vision IQ」にも対応
カメラはイン(画面)側とアウト(背面)側の双方に搭載する。インカメラは、フルHD撮影とWindows Helloによる顔認証に対応している。アウトカメラ(約1000万画素)は、オートフォーカス(AF)と4K動画の撮影に対応している。
ポート類はThunderbolt 4(USB4)端子×2、Surface Connect(電源入力兼ドッキングステーション端子)とSurface Keyboard用ポート(ポゴピンの接点)を備える。Thunderbolt 4端子はUSB PD(Power Delivery)による電源入力とDisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応する。
ワイヤレス通信はWi-Fi 6E(※2)とBluetooth 5.1に対応する。バッテリー駆動時間は最長で15.5時間とされている。
ボディーカラーはPlatinum、Graphite、Sapphire、Forestの4つを用意しているが、実際に選べるカラーはモデルによって異なる。本体サイズは約287(幅)×208(高さ)×9.4(厚さ)mmで、重量は約879gとなる。
(※2)6GHz帯での通信は認可された国/地域でのみ可能
Armモデルかつモバイル通信(5G/LTE)対応モデルと位置付けられるSurface Pro 9 with 5Gは、先述の通りQualcommとMicrosoftが共同開発したSoCであるMicrosoft SQ3を搭載している。Microsoft SQ3は、TPM 2.0に代わる新しいハードウェアベースのセキュリティ「Microsoft Pluton」も統合する。
Surface Pro 9 with 5Gは、ミリ波(28GHz帯)に対応する「mmWaveモデル」と、対応しない「Sub-6モデル」の2モデルに大別される(詳細は後述)。どちらが投入されるかは国/地域によって異なる。
Microsoft SQ3にはNPU(Neural Processing Unit)が統合されており、これを生かしてWindows 11 2022 Updateで新規実装された「Windows Studio Effects」も利用できるようになっている。
メインメモリはLPDDR4x規格(増設/換装不可)で、モデルによって8GBまたは16GBを搭載している。ストレージはPCI Express接続のSSDで、モデルによって128GB、256GB、512GBのいずれかの容量を備えている。OSは個人向けモデルがWindows 11 Homeを、法人向けモデルがWindows 11 ProまたはWindows 10 Proをプリインストールする。
ディスプレイはタッチ操作とペン入力に対応する13型PixelSense Flowで、最大解像度は2880×1920ピクセル(アスペクト比3:2)、最大リフレッシュレートは120Hzとなる。最大コントラスト比は1200:1で、周囲の環境に合わせて画面の色調を調整するアダプティブカラーにも対応する。
ペン入力はMicrosoft Pen Protocol(MPP)に準拠するデジタイザーペンに対応しており、純正オプションとして「Surface Slim Pen 2」を用意する。稼働するOSがWindows 11の場合、Surface Slim Pen 2では「触覚フィードバック」も利用可能だ。
カメラはイン(画面)側とアウト(背面)側の双方に搭載する。インカメラは、フルHD撮影とWindows Helloによる顔認証に対応している。アウトカメラ(約1000万画素)は、オートフォーカス(AF)と4K動画の撮影に対応している。Windows 11で稼働する場合、先述の通りWindows Studio Effectsに対応しており、カメラの自動フレーミングや背景ぼかしといったカメラ機能を利用可能だ。
ポート類はUSB 3.2 Gen 2 Type-C端子×2、Surface ConnectとSurface Keyboard用ポートを備える。USB 3.2 Gen 2 Type-C端子はUSB PD(Power Delivery)による電源入力とDisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応する。
ワイヤレス通信はモバイル通信、Wi-Fi 6E(※2)とBluetooth 5.1に対応する。モバイル通信の対応通信規格と周波数帯(バンド)は以下の通りだ。なお、5G NRは「NSA(ノンスタンドアローン)」構成のネットワークにのみ対応している。
【mmWaveモデルのみ対応】
【mmWaveモデル/Sub-6モデル共通】
バッテリー駆動時間は最長で19時間とされている。ボディーカラーはPlatinumのみで、本体サイズは約287(幅)×208(高さ)×9.4(厚さ)mm、重量はmmWaveモデルが約883g、Sub-6モデルが約878gとなる。
一部の国/地域では、特別モデル「Surface Pro 9 Liberty Special Edition」が数量限定で展開される。このモデルはイギリス・ロンドン発祥のデザインハウス「Liberty(リバティ)」とのコラボレーションモデルという位置付けで、ボディーにWindows 11の標準壁紙である「Windows 11 Broom」をモチーフにした花柄があしらわれており、同様の花柄をあしらったSurface Pro Signature Keyboardも用意される。
販路はLibertyとMicrosoftの店舗に限られる。日本ではLibetyの日本法人(リバティ・ジャパン)が運営する直営ストアが存在し(参考リンク)、オンライン限定ながらMicrosoft Storeも存在する。この限定モデルの日本での展開に期待したい。
日本のMicrosoft Storeでは、Surface Pro Liberty Keyboard(Surface Slim Pen 2付き)の予約販売が始まっている。税込み販売価格は4万3780円となる。製品情報を見る限り、日本語配列となるようだ。
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