Unityの開発をさらに効率化! 「Visual Studio Tools for Unity」を利用する:WindowsユーザーのUnity開発をサポート
Unityを編集する際には、規定では付属のMono Developを使います。しかしWindowsアプリケーションの開発者であればVisual Studioを使いたいところ。今回はそれをかなえる無償ツール「Visual Studio Tools for Unity」を紹介します。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
Leap Motion/Oculus Rift関連記事
- 進化した「Leap Motion」と「Oculus Rift」で広がるVR(Virtual Reality)の活用シーン
- プログラムを書かずに試せる! 「Leap Motion」+「Unity」のアプリケーション開発
- 「Leap Motion」が「Oculus Rift」の“目”になる! 新体験を生み出すVRアプリケーション開発
UnityのコードエディタにVisual Studioを利用する
前回の最後にも書きましたが、Unityのスクリプトを編集する際には、規定では付属のMono Developを使います。しかしWindowsアプリケーションの開発者であれば、Visual Studioを使いたいと思うでしょう。これを実現するツールとして「Visual Studio Tools for Unity」が無償でリリースされています。
Visual Studio Tools for UnityはVisual Studio側のバージョンによって、2010、2012、2013、2015(Preview)用が用意されています。Visual Studio側は拡張機能として登録されますので、拡張機能に対応しないVisual Studio Expressでは利用できません。Visual Studio Professional以上を購入するか、個人開発者向けの「Visual Studio 2013 Community(※)」をインストールします。
(※)Visual Studio 2013 Communityは拡張機能を含む「Visual Studio 2013 Professional」と同等機能が無償で利用できます。商用利用に関しては制限がありますので、公式サイトを参照してください。
Unity側については、Visual Studioのバージョンに関わらず、Visual Studio Tools for Unityのバージョン1.9.9.0以降で、Unity 4およびUnity 5に対応しています。Visual Studio 2013 CommunityとUnity 5の組み合わせであれば、個人開発者は無償で非常に強力な開発環境を手に入れることができます。
Visual Studio Tools for Unityの機能
ここではVisual Studio Tools for Unityを使うことで、うれしい機能をいくつか紹介します。
インテリセンス
UnityのGameObjectをはじめとするクラスのメソッドやプロパティを、インテリセンスのサポートでキー入力を減らすことができます。
Implement/Quick MonoBehaviours
MonoBehavioursのメソッドを自動生成してくれる機能です。MonoBehavioursにはOnGUIやAwakeなどたくさんの機能がありますので、メソッドの定義をすべて覚えることは難しいです。Implement/Quick MonoBehavioursの機能を使うことで、インテリセンスのような使い心地でメソッドの定義を追加できます。
(1)Implement MonoBehavioursでメソッドを作成する
(2)Quick MonoBehavioursでインテリセンスのようにメソッドを作成する
デバッグ支援
Visual StudioからUnityアプリケーションのデバッグを行うこともできます。いつものようにブレークポイントを設置し、デバッグ実行することでUnityアプリケーションが起動されたタイミングでデバッグが可能になります。
「Attach to Unity and Play」でデバッグを開始すると、デバッグの開始とともにUnityアプリケーションが起動し、即座にデバッグを行うことができます。
Visual Studio 2015に向けて
Visual Studio 2015ではラインアップが更新され、Visual Studio Enterprise 2015 with MSDNが発売される予定です。
筆者はVisual Studio Ultimate 2013 with MSDNを使っていますが、Visual Studioだけでなく、Microsoft AzureやVisual Studio Online、Team Foundation Serverといった製品がフル機能で使えるので、非常に充実した環境で開発を行っています。
ぜひこの機会に、ライセンスの購入を検討してみてください。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 2つのデバイスで新しい世界を体感:「Leap Motion」が「Oculus Rift」の“目”になる! 新体験を生み出すVRアプリケーション開発
「Oculus Rift」をかぶると、目の前に仮想空間が広がり、よりコンテンツに入り込んだ体験ができます。これに入力装置としての「Leap Motion」を組み合わせることで、リアリティある仮想空間を作ることが可能です。 - 雰囲気をプログラミングなしに体験:プログラムを書かずに試せる! 「Leap Motion」+「Unity」のアプリケーション開発
「Leap Motion」でアプリケーションを開発するには、いくつかの方法があります。ここではその中から「Unity」というゲームエンジンを使ってアプリケーションを開発する方法について紹介します。 - VRコンテンツをLeap Motion×Oculus Rift×Unityで始めよう!:進化した「Leap Motion」と「Oculus Rift」で広がるVR(Virtual Reality)の活用シーン
Leap Motionは米Leap Motionが開発・販売している、手や指の検出に特化したセンサーです。日本ではBBソフトサービスが提供をしています。2012年の発売以降、モーションセンサー市場の広がりに伴い、商業利用も増えてきました。 - 2人のプロフェッショナルが語り合う:高橋忍(Microsoft)×轟啓介(Adobe)対談――進化するアプリ開発現場でデベロッパーとデザイナーの関係はどうあるべきか?
スマホやタブレットの普及により、業務アプリ開発の環境も変わりつつあるが、それに対応できる体制は整っているだろうか。この対談では日本マイクロソフトの高橋忍氏、アドビシステムズの轟啓介氏が、デベロッパーとデザイナー、それぞれの視点から、今後のアプリ開発における問題と解決策、そして理想について語り合う。 - コストを抑え、チャンスはモノに:iPhoneもAndroidも!! マルチプラットフォーム対応の開発ツールを導入しよう
iPhone、Android、そしてWindowsのデスクトップなど、複数のプラットフォームにアプリを用意するため、それぞれの開発言語やツールを学ぶのは大変です。そこで、1つの言語、1つのツールで複数のプラットフォーム向けに開発が行える方法を紹介します。 - Visual Studioで何ができる?:これから開発を始めるなら必見! より使いやすくなった「Visual Studio」
「Visual Studio」は高機能な総合開発環境(IDE)。特にCommunityエディションは有償であるProfessional相当の機能を備えながら、無償で利用できるのが特徴です。無償でできること、できないことを解説します。 - 盲点!? 1年契約で買うと高くつく:「MSDNサブスクリプション」を契約する上で押さえておきたい3つのこと
実はもったいない1年契約! コスパの良いライセンス購入でAzureの無償利用特典もある「MSDNサブスクリプション」を使おう。 - オンラインで見積書がすぐ取れる!:「モバイルファースト」を実現したい全ての方へ――開発者向けプロショップ“Developer Tools Store”が目指したこと
ソフトウェア開発の主流はPCからスマートデバイスへ――「モバイルファースト」時代のニーズに応える開発者向けプロショップ「Developer Tools Store powered by LICENSE ONLINE」がオープンした。これまでのオンラインストアと何が違うのだろうか? - 開発現場でのコミュニケーションをより円滑に:開発者でも覚えておきたい! 「初めてのPhotoshop」
大規模な開発になるほど人が多くなる開発現場。自分の考えを正確に伝えるために見た目のよい資料でプレゼンテーションを行おう!
関連リンク
提供:BBソフトサービス株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2015年5月17日