【街ネタ調査隊】 ”道路の不思議”を調査! 行き止まりの国道、渋滞必至の交差点にある謎の斜線 鹿児島
2025年2月6日(木) 18:35
街の気になる話題を調査する「街ネタ調査隊」です。
今回は坪内キャスターが調査してきました。
はい、今回は道路に注目しました。
道路は街なかでも、もっとも身近な存在だと思います。
行き止まりの国道に、渋滞必至の交差点にあるナゾの斜線エリア、道路の不思議に迫ります。
鹿児島県串木野市内の国道3号線です。
みなさんご存じの国道3号線ですが、ちょっと様子が変なんです。
いま午前10時ですが、片側2車線の立派な道路、全然車が通らないんです。
いちき串木野市内を走る、れっきとした国道3号線。
道幅も広く、中央分離帯もしっかりと整備された国道ですが、なぜでしょう、車通りがほとんどありません。
国道3号線といえば、福岡から鹿児島まで九州を南北に貫く大動脈。
にも関わらず、この道路は国道3号線とは思えないほどの閑散ぶり。
Q.これって国道3号線ですよね?
地元の人
「みたいですよね、噂っていうか、聞いてますけど」
と、地元の人も曖昧な返答です。
あまりにも車が通らないので30分間の定点観測を実施することに。
すると20台しかカメラの前を通らず、1分に1台通過しない計算でした。
いったいこの3号線は何?実際に車で走ってみることに。
道路沿いには住宅が立ち並び、いたって普通の道路ですが、すぐに驚きの光景が!
「あれ?、行き止まりですね」
何と道路は途中でストップ!
Uターン可能な場所なので、ならばと、来た道を戻ると、こちらも…
「こっちも行き止まりですね!」
両方とも行き止まりの謎。
あまりの道路の短さに鹿児島マラソンを完走したこともある私、走れるんじゃないかと思い走ってみることに。
すると6分足らずで走りきってしまいました。
この国道3号線、いったいどういうこと??
国道を管轄する鹿児島国道事務所に聞きました。
Q.あの道路はもともと何なんでしょうか?
鹿児島国道事務所 龍博文副所長
「国道3号線のバイパスで、”市来バイパス”という道路です」
道路の名前は市来バイパス。
確かに地図で見ると国道3号線のとなりに、並走するように両端が切れた道路がありました。
この市来バイパス、国道3号線の渋滞緩和のため40年以上前に事業に着手し、1995年に開通したそうです。
その距離は880メートル。
どうりで短いわけでした。
しかし、市来バイパスはこれで完成ではありませんでした。
本来の3号線とつなげ、全長3キロの道路となる予定ですが、工事が長年止まっているのです。
その理由は?
鹿児島国道事務所 龍博文副所長
「市来バイパスに平行する南九州自動車道が平成3年に事業化されたことに伴い、市来バイパスについては事業を休止した」
市来バイパスからも見える南九州西回り自動車道。
この道路が優先され止まってしまった工事。
地元の人は…
「皆さんもったいないっておっしゃる。『こんな広い道路が必要なの』って」
では工事は再開されるのか?
国道事務所によると、今後の方針は南九州西回り自動車道を全線開通させたのちに判断するとのことでした。
全線開通の時期は未定、ずいぶん先の話になりそうです。
謎の短い国道は時が止まったままの道路でした。
続いては鹿児島市内の交差点です。
こちらは歩道がえぐられていて、斜線が引かれていて、ポールも立っています。
いったいこのスペースは何なのでしょうか?
鹿児島市の鹿児島大学法文学部前交差点。
紫原と鹿児島市中心部を結ぶ市道と県庁、騎射場方面への道路が交わる交差点です。
その交差点に設けられている斜線が引かれたエリア。
車が入れないようにポールも立てられています。
歩道を削ってまで作ったこのスペースいったい何でしょう?
道行く人に聞いてみても…
通行人
「原付をとめて、ここに行く、停車スペース」
Q.原付が止まっているのを見たことは?
「ないです。謎ですね」
と首をかしげるばかり。
果たしてこの斜線エリアの目的は?
鹿児島市道路建設課の郡山課長に聞きました。
鹿児島市道路建設課 郡山庄二課長
「右折専用レーンを作るための暫定的な工事です」
何と!右折専用車線を作るための工事を行っていたのです。
実はこの道路、2車線あるものの交差点では、右側車線は直進と右折の混合レーン。
右折車が前にいると直進できないこともしばしばです。
そのため、直進車は、右折車を避けるため左側車線を通りがちとなり、朝の通勤時間帯はごらんのように、左側車線だけに長ーい車の列が。
この交差点を良く通るドライバーからもこんな声が聞かれました。
ドライバー
「右車線が通りづらいから早めに左に入るので、左車線も混む」
こうした渋滞を解消するための右折レーン工事の第一段階として、昨年度この斜線エリアが設置されたのです。
今後はこの斜線エリアを車道にして道路を広げ、完成の暁にはご覧のように右折レーンが設置されることになります。
完成時期など今後の見通しについては?
鹿児島市道路建設課 郡山庄二課長
「(できるだけ早い時期に)本格的に着手し、早期の完成に向けて取り組む」
今後、右折専用レーンができることを先ほどのドライバーに伝えると…
ドライバー
「助かります!」
謎の斜線エリアはドライバーが待望する右折レーン設置のための前段階でした。
道路というのは必要不可欠な存在ですが、道路はただあるだけでなく、市来バイパスのように紆余曲折の歴史があり、また右折車線レーンで生まれ変わることもあったり、道路にはそれぞれのストーリーがありました。
みなさんも身近な道路に注目してみてください。
今回は坪内キャスターが調査してきました。
はい、今回は道路に注目しました。
道路は街なかでも、もっとも身近な存在だと思います。
行き止まりの国道に、渋滞必至の交差点にあるナゾの斜線エリア、道路の不思議に迫ります。
鹿児島県串木野市内の国道3号線です。
みなさんご存じの国道3号線ですが、ちょっと様子が変なんです。
いま午前10時ですが、片側2車線の立派な道路、全然車が通らないんです。
いちき串木野市内を走る、れっきとした国道3号線。
道幅も広く、中央分離帯もしっかりと整備された国道ですが、なぜでしょう、車通りがほとんどありません。
国道3号線といえば、福岡から鹿児島まで九州を南北に貫く大動脈。
にも関わらず、この道路は国道3号線とは思えないほどの閑散ぶり。
Q.これって国道3号線ですよね?
地元の人
「みたいですよね、噂っていうか、聞いてますけど」
と、地元の人も曖昧な返答です。
あまりにも車が通らないので30分間の定点観測を実施することに。
すると20台しかカメラの前を通らず、1分に1台通過しない計算でした。
いったいこの3号線は何?実際に車で走ってみることに。
道路沿いには住宅が立ち並び、いたって普通の道路ですが、すぐに驚きの光景が!
「あれ?、行き止まりですね」
何と道路は途中でストップ!
Uターン可能な場所なので、ならばと、来た道を戻ると、こちらも…
「こっちも行き止まりですね!」
両方とも行き止まりの謎。
あまりの道路の短さに鹿児島マラソンを完走したこともある私、走れるんじゃないかと思い走ってみることに。
すると6分足らずで走りきってしまいました。
この国道3号線、いったいどういうこと??
国道を管轄する鹿児島国道事務所に聞きました。
Q.あの道路はもともと何なんでしょうか?
鹿児島国道事務所 龍博文副所長
「国道3号線のバイパスで、”市来バイパス”という道路です」
道路の名前は市来バイパス。
確かに地図で見ると国道3号線のとなりに、並走するように両端が切れた道路がありました。
この市来バイパス、国道3号線の渋滞緩和のため40年以上前に事業に着手し、1995年に開通したそうです。
その距離は880メートル。
どうりで短いわけでした。
しかし、市来バイパスはこれで完成ではありませんでした。
本来の3号線とつなげ、全長3キロの道路となる予定ですが、工事が長年止まっているのです。
その理由は?
鹿児島国道事務所 龍博文副所長
「市来バイパスに平行する南九州自動車道が平成3年に事業化されたことに伴い、市来バイパスについては事業を休止した」
市来バイパスからも見える南九州西回り自動車道。
この道路が優先され止まってしまった工事。
地元の人は…
「皆さんもったいないっておっしゃる。『こんな広い道路が必要なの』って」
では工事は再開されるのか?
国道事務所によると、今後の方針は南九州西回り自動車道を全線開通させたのちに判断するとのことでした。
全線開通の時期は未定、ずいぶん先の話になりそうです。
謎の短い国道は時が止まったままの道路でした。
続いては鹿児島市内の交差点です。
こちらは歩道がえぐられていて、斜線が引かれていて、ポールも立っています。
いったいこのスペースは何なのでしょうか?
鹿児島市の鹿児島大学法文学部前交差点。
紫原と鹿児島市中心部を結ぶ市道と県庁、騎射場方面への道路が交わる交差点です。
その交差点に設けられている斜線が引かれたエリア。
車が入れないようにポールも立てられています。
歩道を削ってまで作ったこのスペースいったい何でしょう?
道行く人に聞いてみても…
通行人
「原付をとめて、ここに行く、停車スペース」
Q.原付が止まっているのを見たことは?
「ないです。謎ですね」
と首をかしげるばかり。
果たしてこの斜線エリアの目的は?
鹿児島市道路建設課の郡山課長に聞きました。
鹿児島市道路建設課 郡山庄二課長
「右折専用レーンを作るための暫定的な工事です」
何と!右折専用車線を作るための工事を行っていたのです。
実はこの道路、2車線あるものの交差点では、右側車線は直進と右折の混合レーン。
右折車が前にいると直進できないこともしばしばです。
そのため、直進車は、右折車を避けるため左側車線を通りがちとなり、朝の通勤時間帯はごらんのように、左側車線だけに長ーい車の列が。
この交差点を良く通るドライバーからもこんな声が聞かれました。
ドライバー
「右車線が通りづらいから早めに左に入るので、左車線も混む」
こうした渋滞を解消するための右折レーン工事の第一段階として、昨年度この斜線エリアが設置されたのです。
今後はこの斜線エリアを車道にして道路を広げ、完成の暁にはご覧のように右折レーンが設置されることになります。
完成時期など今後の見通しについては?
鹿児島市道路建設課 郡山庄二課長
「(できるだけ早い時期に)本格的に着手し、早期の完成に向けて取り組む」
今後、右折専用レーンができることを先ほどのドライバーに伝えると…
ドライバー
「助かります!」
謎の斜線エリアはドライバーが待望する右折レーン設置のための前段階でした。
道路というのは必要不可欠な存在ですが、道路はただあるだけでなく、市来バイパスのように紆余曲折の歴史があり、また右折車線レーンで生まれ変わることもあったり、道路にはそれぞれのストーリーがありました。
みなさんも身近な道路に注目してみてください。