生みの親は茶人・千利休!? いまや外国人観光客にも人気の大阪名物「お好み焼き」

鉄板で焼き上げ、ソースやマヨネーズ、青のりなどをかけていただきます!

鉄板の上で焼きあげた生地にソースとマヨネーズをかければ、ジュワーという音とともに食欲をそそる香ばしい香りが広がる…! 浪速のコナモン(粉食)文化を代表する料理といえば「お好み焼き」。オーソドックスな豚玉はもちろん、海鮮系やめんたいこ&チーズなど、アレンジの幅も広く、パーティーメニューとしても重宝しますよね。今回は、意外と知られていないお好み焼きの歴史をご紹介します!

【画像で確認】茶菓子から驚きの進化を遂げた!現在の「お好み焼き」


「お好み焼き」の起源は茶会で提供されたお菓子!?

お好み焼きのルーツは、安土桃山時代に茶人・千利休が催した茶会で出した「フノヤキ(麩の焼)」という茶菓子。フノヤキは、水で溶いた小麦粉を銅板に伸ばして薄く焼き、味噌を塗って巻いたり、クレープ状にたたんだりしたもの。言わずと知れた、あの千利休が関わっていたとは…ちょっと驚きですよね。そして江戸時代末期には、溶いた小麦粉を鉄板などで焼いて食べる習慣が庶民の間にも広まったそうです。

お好み焼きの生みの親は茶人・千利休!?

明治時代後期にはメリケン粉、キャベツ、ソースを使った「洋食焼」という食べ物が登場。手軽に食べられる駄菓子として親しまれていましたが、提供するお店が具材に豚肉やたっぷりの野菜を使うようになり、お好み焼きとして進化していったそう。

大阪のお好み焼きは、生地が分厚いのが特徴

お好み焼きが大阪の名物として全国に広く知られるようになったのは昭和30年代の終わりから40年代にかけて。チェーン展開したお好み焼き店が大阪名物として売り出したことで、「大阪=お好み焼き」のイメージが広まっていったそうです。今や、お好み焼きは海外の方がわざわざ食べに来るほどの大阪名物。商売上手な大阪ならではの大成功エピソードですね。

出典・参考:農林水産省Webサイト「うちの郷土料理」

ホットプレートでもフライパンでもOK!「お好み焼き」レシピ

今回は具材やソースを自分好みにカスタマイズできる、簡単に家で作れるおすすめのお好み焼きレシピをご紹介。いまの時期なら、余ったおもちを具材にするのもおすすめです。

豚玉お好み焼き

豚の脂でカリッとこうばしく焼き上げる「豚玉お好み焼き」

■材料・3枚分
豚バラ薄切り肉…6枚(約120g)
卵…3個
キャベツ…1/3個(約300g)
紅しょうがのみじん切り…少々

生地
・小麦粉…200g
・ベーキングパウダー…小さじ1/2
・長いも…10g
・昆布だし汁…280ml

天かす…少々
お好み焼きソース、削りがつお、青のり…各適宜
・サラダ油、マヨネーズ

■下ごしらえ
1.ホットプレートを230℃に予熱する。

2.キャベツは粗みじんに切る。

キャベツは形や大きさがバラバラのほうが空気を含みやすい


■作り方
1.生地を作る。ボウルに小麦粉とベーキングパウダーを入れ、泡立て器で混ぜる。だし汁を加え、空気が入るようにゆっくりと、なめらかになるまで混ぜる。

ベーキングパウダーを入れると、焼き上がりがふっくらする


2.長いもをすりおろして加え、さらに混ぜる。このときも勢いよく混ぜず、ていねいに混ぜる。

長いもは生地がふくらむのをサポートする役目なので、少量でOK


3.小さめの器に生地の1/3量を入れ、上にキャベツ1/3量、卵1個、紅しょうが、天かすをのせ、卵が全体にからむように底から上に混ぜる。

キャベツが混ざると生地がとたんに水っぽくなるので、必ず1枚分ずつ取り分けて、混ぜるのは焼く直前に


4.ホットプレートに油を薄くひき、3を流し入れる。スプーンで形を整える。

形を整えるときは決して押さえつけないこと。はみ出した生地を寄せて円く整えるだけでOK


5.豚肉2枚をのせる。縁が黄色くなったら2つのへらで上下を返す。脂が出たらへらで寄せ、その脂でしっかり焼き色がつくまで焼く。

生地の中の空気を逃さないよう、押さえつけたり、何度も返したりしないように


6.再び上下を返して裏面を軽く焼き、ソースをぬり、マヨネーズ適宜をかける。削りがつお、青のりをふる。残りも同様に焼く。

ソースはたっぷりぬるほうが美味!



お好み焼きもち

たっぷりのキャベツにもち、チーズ、卵をからめて焼く「お好み焼きもち」

■材料・2人分
卵…2個
ピザ用チーズ…20g
キャベツ…100g
切りもち…2個
紅しょうが、青のり、削りがつお、お好み焼きソース…各適量
和風だしの素…小さじ1
・サラダ油、マヨネーズ

■作り方
1.もちは2cm角に切る。キャベツは2~3cm四方に切る。ボウルに卵を溶きほぐし、チーズ、キャベツ、もち、だしの素を入れて混ぜる。

もちもちでキャベツたっぷり。粉類はなし!


2.直径約20cmのフライパンに油大さじ1/2を中火で熱し、1を流し入れる。片面が固まるまで約4分焼いて上下を返し、約4分焼いて両面焼き色をつける。

3.ソースをぬり、マヨネーズ適量をかける。削りがつお、青のりをふって、紅しょうがを添える。


ソースの香ばしい香り、キャベツの甘み、豚肉の旨みが絶妙に調和したお好み焼き。大阪の味を代表する一品ですが、自宅で簡単に作れるお好み焼きレシピもたくさんあります。今度の週末は、家族や友達と一緒に、お好み焼きパーティーを開いてみては?



参考・出典:農林水産省HP「うちの郷土料理」
文=山上由利子

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参考・出典:農林水産省Webサイト「うちの郷土料理」

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